夜光花 海王社 2012/06

シリーズものの完結巻らしいけど、これだけ読んだ。

ネタバレ
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面白かった。
昭和三十年代の人情話でほのぼのし、ヴァイオリンの演奏シーンを楽しみ。
受の生い立ちに仕掛けもあり、飽きずに楽しめた。
正反対なカップルもよかったなあ。足りないところを補い合っているような相性の良さがいい。
舞さんとの再会もよかった。

ただ、他2作を未読のせいか、タイムリープのことはよく分からなかった。最初は何で死にまくってたのか、自殺したときだけ装置?が作動したのは何でなのか。消された記憶があっさり戻ってしまったのは、細野さんの失敗なの?(笑)…と疑問だらけ。

最初の「何やっても死んじゃいます」シーンの繰り返しは苦痛だった。(…個人的に、繰り返しってやつがすごく苦手で。同じフレーズを繰り返すCMとか、本当に耐えられない。)
繰り返すにしても、せめてもうちょっと変化をつけるか、端折るかしてほしかったなあ。

最後の復帰コンサートはシリーズの締め括りとしてはいいんだろうけど、これ1冊しか読んでない私は置いてけぼりだった。 なんだか知らないけど、よかったねという感じで。いい話だな~!と思っていたのが、これでちょっとクールダウン。
ただ、シリーズを読み通してきた人なら盛り上がったと思うから、これはいいラストなんだけど。
李丘那岐 角川書店 2015/02

よく考えてみなくても、自分の趣味からいって「天狗」も「許嫁」もNGワード。
なんで買ったんだっけ?と、読む前にちょっと悩んでしまった。
…ただの作家買い。

ネタバレ
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女装受って苦手なんだよなあと思いつつ読んだ。思っていたより読みやすいファンタジーだった。
DV被害女性のシェルターみたいな天狗の里っていう設定が新しかったというか…。

この主人公、ウジウジするときと強気になるときのスイッチがどこにあるのか分からなくて、共感しづらいものがあった。

ページ数が少ないせいか、色々と中途半端だったのが残念。強制される女装は自殺するほど嫌なのに、自主的なら構わないとか、理解しづらいものが。
神隠しの後、家に戻ったら父親がすっかり改心してたのも、ちょっと拍子抜け。

あと、天狗の使命って結局なんだったの?という疑問も。もし、天災を引き起こすことなら、そんな人類の敵のところに嫁に行っていいのか、主人公?という気も。
李丘那岐 幻冬舎 2014/12

『甘い恋の手ざわり』のスピンオフ。

ネタバレ
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面白かった。
天然弟は好きじゃなかったけど、真面目で不器用な兄は好みだった。仕事に対する熱心さとか、傲慢に見えて、演技のこととなると素直に教えを請うあたりとかが格好いい。
鈴木が受だと思ってたから、そっちなの?と最後まで違和感が抜けなかった。あと、鈴木にそれほど魅力を感じなかったから、人気俳優の恋人としてはちょっと物足りなかったというか。
途中から後輩の桐島が妙に可愛く思えて、スピンオフが読みたくなった。
松雪奈々 幻冬舎 2014/05

シリーズ3冊目。
1冊目は読んでない。

ネタバレ
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軽く読めた。
ウサギなのに、なんでニンジンじゃないのかな~。畑で野菜も育ててるけど、ニンジンについては書かれてないのが妙に気にかかる(笑)

こんなに四六時中、エロのことばかり考えてたら疲れそう。
前作に比べ、ギャグとエロに偏りすぎてて、ラブストーリーとしては物足りなかった。真面目な場面や切ない場面があってこそ、ギャグも生きると思う。

それにしても、髭が生えないのに(テレビもないのに)、全国民が髭剃りを知っていて、興奮するという設定は無茶すぎて笑える。DNAなの?

九里はもともと身分が高いという設定ゆえか、異国で国賓扱いされて、働かずに贅沢な暮らしをすることに何の疑問も感じないあたりは(庶民の私には)違和感があった。ウサギの国で役に立ちたいって思いがあって留まるなら、故郷に帰らないと宣言する場面も格好よかったと思う。
真崎ひかる 幻冬舎 2014/05

脇役が好きだったかな。

ネタバレ
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ピアノに触りながら自慰にふける主人公…。冒頭だけ読んで、うわ、読んで失敗した…と思ったけど、最後まで逆転しなかった。

恋愛部分にまったく共感できなかった。
攻のどこに「殺されてもいい」と思えるほどの魅力があるのか分からないし、逆に攻がどうしてそこまで受に執着したのかも、話の中から読み取れなかった。
出会いからの流れが静かだっただけに、唐突な展開に感じたというか。
「なんで好きになったの?」と「どうして何の障害もないのに、いきなり情緒不安定になっちゃうの?」という疑問の答えは、国語のテスト的な意味合いでなら書いてあるのだが、まったく納得がいかないというか。

再会後の受は格好よくなってたのに、攻はほとんど成長していなくて、いっそのこと従兄のほうがいいんじゃないかと思ったり…。
従兄がいい人で、好きだな~。
松雪奈々 フロンティアワークス 2014/04

同じタイトルのベストセラーも多いからサブタイトルを付けたんだろうけど、あんんまりセンスがよくないなあ…。
レーベル的な問題?

ネタバレ
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面白かった。
いきなり命令違反をする主人公にオイオイと思ったけど、公安ものって真面目に書かれると読みづらいから(暗いし、暴力的な場面が増える)、BLではこれぐらいのノリのほうがいいかも。
公安ものなら恋愛は添え物だけど、BLの場合、公安の仕事が添え物だろうし。

攻は軽い感じの男前で魅力があったし、なんといっても事件ものではオマケになりがちな受がきっちり活躍しているのがよかった。
ヘタレ攻って設定でもない限り、なかなか受は活躍できない気がする。事件ものだと、だいたい「受が犯人に捕まって、攻が颯爽と救出する」ってパターンだし。

ただ…国際的な事件を取り扱ってるわりに、スケールが小さいと感じてしまうあたりは難かなあ。
李丘那岐 角川書店 2014/09

作家買い。
レーベルと表紙からいって、あまり趣味に合わないだろうと思いつつ。

ネタバレ
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期待してなかったのに、面白かった。
宗太は若いのに、しっかり自分の生き方があるところが凄い。あと、金を貸す時の無茶な条件が…えげつないけど、納得できる。
志賀はまったくワンコらしい可愛げがないけど、恋愛に関しては可愛いところもあるかも。不器用に見えて、押して引いての駆け引きが、意外に上手。
あとがきにならって野球で例えれば、剛速球でストレート勝負すると見せかけて、勝負球は変化球ってタイプ?
脇役もよかったし、続編が出たら読みたい。
宗太が許してるからOKじゃなくて、志賀がきちんと罪を償うという形で終わったのもよかった。
牧山とも イースト・プレス 2014/05

初めて読む作家さん。

うーーん…。
あんまり読みづらいから、早く読んでしまおうと思って、歯を食いしばって読んでしまった。途中でやめればよかったのかも。

弁護士ものということを意識したのか、元からこういう書き方なのか(初読みだから、よく分からない)、地の文でも台詞でも変に堅苦しい言い回しを遣ったり、慣用句を多用したりで、やけに素人くさい。普段から文章を書いている人とも思えない、読みづらい文章だった。
とくに、慣用句を使い過ぎるのは「難しい言葉を覚えたから、早速使ってみたよ!」っていう小中学生の文章みたいになるから、普通は避けるし、プロでは珍しいと思う。

ストーリーの大事なところをすっ飛ばすので、感情移入しづらかった。
いや、そこは一行で済ませないで、じっくり書いてよ!という部分が多くて、逆に似たような場面が繰り返されたりする。例えば、恋愛ものとして大事な同居や告白の経緯は回想だし、ずっと口説かれていた受が自分の想いを自覚する場面も「説明」という感じで…。あらすじを読んでるみたいだった。

弁護士同士の話なのに、仕事描写がまったくないのも残念すぎる。
有能な弁護士で、嫌がらせをしてくる同僚には容赦ない毒舌で応じて、「悪魔」とまで呼ばれる攻だけど、その毒舌の中身は「あなたは知能指数が低い」ときた。これって、幼稚園児がケンカ相手に「バーカ、バーカ」と言うレベルでは…。頭のいい人の台詞とは思えない。

色々書いたけど、まったく気にならないという人もいるんじゃないかなー。
個人的には、キャラもストーリーもわりと好きなのに、書き方に問題がありすぎて疲れた。
李丘那岐 幻冬舎 2014/07

面白かった。

ネタバレ
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話のテンポもよかったし、事件と恋愛のバランスもちょうどいいぐらい。
なんといってもキャラがよかった。
欠点になってしまいそうなところが、愛すべきところになっている。

オヤジでロクデナシな南元が、とにかく憎めない性格で。ロクデナシというから、強引で嫌なタイプかなと思っていたら、全然傲慢なところがない。
複数の女性と付き合うといっても、相手を騙して浮気するわけじゃなく、初めから一人には絞れないということを納得した相手とだけ付き合ってる。「自分だけじゃないと我慢できない」というなら、付き合わなければいいだけで。まあ、本気で好きになってしまえば相手は辛い思いをするだろうけど、それって普通の失恋と変わらないと思う。
しかも刑事として尊敬できるところがいいなあ。伊崎が惚れるのも、惚れてから悩むのも無理はないというか、共感しやすかった。

伊崎のクールでいて熱いところ、しっかりしているのにネガティブなところも、魅力的。ゲイであることを悩んで、恋愛に消極的になってしまう気持ちも分かるし。顔はいいという設定だけど、すごい美形とかいう設定でもなくて、なんというか親近感を持ちやすい感じだった。

脇の高木警視がまた、面白くて味のあるキャラだった。
続きがあれば読みたい。
夕映月子 新書館 2014/07

脱地味を目指したとか。
社交ダンスのダンサーか~、どうしようかな~とこわごわ手に取ってみた。

ネタバレ
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この作家さんの作品は、たぶんデビュー作から全部拝読してるけど、今作が一番好み。ふだん地味好きなのに、地味じゃないこれがベストって、なんかおかしい(笑)
たぶん、受の性格がさっぱりしていて好みだったんだと思う。見た目も中身も日本人離れしていて、はっきり主張するけど、押しつけがましいところがないのもよかった。
健気受というキーワードがNGな私には、今までの作品はちょっと…という感じだったんだけど。逆に今までの作風が好きな読者は戸惑ったのかな。

攻も傲慢で嫌な奴かと思ったら、なかなか不器用で可愛いし。テンポもいいし、脇キャラも(双子の姉とか)魅力的だったし、相変わらず文章が読みやすい。
後半、ちょっと大袈裟過ぎるような愛の台詞が出てくるけど、そんな乙女要素も2人のキャラにぴったりだった。

細かい点だけど、攻が信頼しているはずの親友くんに「結婚するつもりはない」と言えないのは、なんでだろう? 婚約したという噂を人前で否定するのが、女性に恥をかかせてしまうという考え方も謎。たとえ将来結婚する相手でも本当に婚約してないなら、誤解は誤解として普通は否定しないかなあ。それの何が恥なの?? 本当に分からない…。
松雪奈々 二見書房 2013/10

…この本を読んでいるときに、電車内で落とし物をした。混んでるから、駅についてから拾おうと思ったけど、見つからなかった。
うう…。なんか地味に不運だ。
私の知り合い、誰か疫病神に憑りつかれてるかも…。

ネタバレ
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面白かった。
トイレ紙…いやトイレの神様が地味な不幸を運んでくるっていう設定は笑える。
このトンチキ設定が「好きな相手を守るために告白できない」という縛りになって、ちゃんと恋愛話に結びついてるあたり、上手いと思った。恋愛は恋愛、事件は事件ときっちり分かれていてもいいんだけど、コメディの場合は噛み合わさってるほうが面白い。
ただ、設定の割にはパワーが足りないというか、地味というか。トイレ神はなんで健忘症になったんだろう…。というか、疫病神なのに、なんでトイレ限定?(笑)

どうでもいいけど、名づけシーン。辞書も引かずにいきなり「神の別読みで、かなえ」って言える人は特殊だと思います…。

表紙、座布団に座ってるから、お茶を飲んでるんだと思ったら、缶コーヒーなのね。それはそうと、小椋さんのイラストは可愛らしい。
リブレ出版 2009/08

面白かったけど、どうもインパクトが薄い作品。

ネタバレ
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ソングライターと和菓子職人という意外な組み合わせの幼馴染もの。
面白いし、読みやすいから、サクサクと読めるけど、読後感があっさりしすぎている気もする。ガッツリ読みたいときには物足りないかも。逆に疲れているときは、ちょうどいい。
攻の突っ走り方は迷惑だけど、受限定だし、本人が許してるなら、いいのかなあと。受がムリヤリにそれほどショックを受けていないし、攻も反省してるから、とくに気にならないというか。
むしろ、この程度で済ませるなら、こんなエピソード要らないんじゃ?とは思ったけど。

友達や当て馬のキャラも楽しかったし、ライブのシーンもよかった。
でも、即席でつけた曲名「お不動さんよ、永遠に」は、さすがにナシだと思います(笑)
どんな名曲でも、そんなタイトルの歌は聴きたいと思えない…。
李丘那岐 幻冬舎コミックス 2010/08

読んでから、スピンオフと知った。
そんなんばっかりだなあ。

ネタバレ
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スピンオフと知らずに読んだ…。
説明があるから意味は分かるんだけど、特殊な家族設定についていけなかった。前作を読んでいないせいか、主人公が好きだった双子の兄と義理の兄が家の中でイチャついているという設定に引いてしまった。兄弟二人がイチャついてるのを毎日見せられる家って、やだなー、と否定的に見てしまったというか。
たぶん、前作を楽しく読んでいれば、仲がいい家族の日常の続編って感じで読めるんだろうけど、スピンオフから読むと、本筋と関係のない余計な設定にしか感じなくて…。施設で育った兄妹を引き取ったという設定も、妹が超能力者という設定も、途中参加(スピンオフから)の読者にとっては、はあ…そうですか、という感じで。

攻はフィギュアオタクという設定で、脳内妄想話が面白かった。
こんな濃いキャラ設定で、イケメンなのに、会えないと言われて会わない期間が長いか、わりと影が薄く感じた。
双子の兄に失恋したという話が大学で噂になってしまったり、攻のフィギュアが盗まれたり…展開も盛り沢山なのに、双子の兄や施設から引き取った義理の兄妹との人間関係まで描かれるので、ごちゃごちゃした印象だった。

悪くはないと思うけど、私はあまり楽しめなかった。
真崎ひかる 心交社 発売:2014/02

ネタはよかったけど、書き方が……。

イラストは上田規代さんで、素敵だった。

ネタバレ
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なんじゃこりゃ?
とにかく、話の構成が読みづらい…。
入学式&出会い→いきなり卒業→いきなり2年後→さらに2年後→1年戻って、また1年後。
ブツ切りに次ぐブツ切りで、あらすじを読んでるみたい…。もしくは、漫画でいうと、まだネームみたいな状態というか。
「自然と仲良くなっていった」とか地の文で説明して、はい、次、と場面転換。キャラの特徴も話の筋もつかめるけど、完成した小説を読んでいるという感じがしなかった。
普通に省略するところは省略して書けばいいのに。
どうしても全部のシーンを書きたいなら、短編連作みたいな書き方にしたらよかったんじゃないかと思う。

最初から誰も男同士だということを気にしていないのも無理があった。いくらBLファンタジーといっても、男同士の公認カップルの間に割り込んで、学校中から妬まれる男って、ありえなすぎる設定だった。
主人公は自分では攻のつもりだったのに、いきなり受の立場になったっていうのに、(いくら精神的に弱っているとはいえ)抵抗はないのか…。
主人公にこういう特殊な反応をされると、どうやって感情移入すればいいのか分からない。

主人公がずっと口説いていた相手ではなく、実は恋のライバルだと思っていた友人のほうを好きだったと気付く場面も、ストーリーの流れから想像はついていて、違和感はなかったけど、心理描写は足りてないよなあ…。話の一番肝心な部分なのに、あらすじとしては分かるだけで、読んでてしっくりこなかった。

親友の望の一家が借金で夜逃げした(らしい)と主人公が知り、捜し回るエピソード。
…見かけたという噂を聞いては、数か月も捜し回ったのに、なぜ望の親の会社名でネット検索をしてみなかったのか。不自然すぎて、気になった。

ずっと口説かれている立場だった望が主人公に気持ちを伝えなかったのは、先がないと知っていたからなのか、主人公が本気じゃないと分かっていたからなのか。どちらにしても、切ない。
夜光花 徳間書店 2013/12

久しぶりに読む夜光花さん。
続き物なら、あらすじに書くとか巻数振るとかしてほしい。

ネタバレ
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読みやすい文章だし、話も面白いからサクサク読めた。
で、残りページ数が少なくなってからシリーズものだと気づき、ちょっとガックリ。

面白いけど、蟲描写やだなー。
七生がショックを受けていた蟲との同化の話もグロい。

蟲退治は、金が有り余ってる一族なんだし、もうちょっと効率がいい方法がありそうなものだが。
なんで個人の動体視力やら反射神経に頼って、日本刀でぶった切るという古典的な方法しか使わないのか。蟲に噛まれても大丈夫な防護服とかジェラルミンの盾とか使って、冷凍するなりネット状のもので捕獲するなり、いくらでも動きを止める方法はありそうな気がする。
…なんてツッコミは、ラノベには無用なんだろうけど、ついつい。

七生のキャラがいいな~と。二面性があるって、どういう面が出てくるんだろう。
攻の水雲はあまり好きになれないタイプかな。人の記憶を操作し、暗示をかけて思い通りに操れる…という超能力は、やっぱり気分がよくないし、なんでも思い通りになるキャラって親近感がわかない。

ネーミングが…どうかと思った。
七生って、男の子に「ななみ」かよ…と、どうしても思ってしまうのは、私が古い人間だからか。しかも愛称はヒル…。うーん…。
水雲(モズク)の名前が出てくるたびに、海藻…と思い、モズという愛称で鳥の百舌鳥を連想してしまった。うーん…。
あと、蟲使いという言葉でナウシカを思い出した。

話が終わらなかったので、なんだかどうでもいい感想になった…。
松雪奈々 二見書房 2011/03

内容も作品のノリもわかる、ある意味でとってもいいタイトル。
…日記のタイトルにするの、ちょっと抵抗があったけど(笑)


ネタバレ
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オヤジ妖精っていうのが面白いなあと(笑)
パワーと勢いがあって、最初は読みやすかった。
これは期待できる!と意気込んで読んだけど、途中ちょっと飽きちゃった。設定が設定(3日以内に男としないと死ぬ)なんで、エロ多めなんだけど、エロは読むのが面倒臭いという個人的な事情(…)もあって。

最後は唐突にいろいろきれいに収まって、まとまりよく終わった。終わってみれば、いい年下攻だったし。

妖精の魔法(…)で主人公が異常にモテてしまう部分は、いきなり襲いかかられる系じゃなく、口説かれる系にしたら、BL恋愛ゲームみたいになって別の需要が見込めたかも?
…まあ、この即物的でバカバカしいところが笑えるんだけど。
真崎ひかる 幻冬舎 2012/8

麻々原さんの表紙がきれいだから、画像を出したかったんだけど、エラーになってしまった…。

ネタバレ
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面白かった。久しぶりに好みに合う真崎作品かも。好みに合う確率はかなり低い…。

主人公の家出がなんだか唐突に感じたけど、見知らぬ男と山荘に閉じこもって、少しずつ距離を縮めていく過程が楽しかった。水槽の中みたいな雰囲気がきれいだったし、ありそうでいて、今まで読んだことのない設定なのがよかった。
ジグソーパズルの使い方も素敵。

再会後のヒロセはヘタレだったけど、年齢の割に子供っぽいところが可愛いというタイプだから、らしいな~という感じもした。

せっかく続編がついてるんだから、水族館デートでペンギンを見る話がよかったなあ。

うちの職場の近くにもお弁当売りに来てください!
美味しそう~。
李丘那岐 心交社 2013/12

文庫としては長いし、面白いと思ったんだけど、意外と残らなかった。

ネタバレ
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受がなかなか素直になれないし、攻を信じられないけど、ちょっとずつ近づいていく感じがよかった。
ただ、全体的には面白かったけど、ところどころ引っかかった。
好きな子はいじめてしまうタイプといっても、攻の最初の暴言は常識を疑うレベルだし…。その後の言動も少し…。
あと、攻がすごいのは分かったけど、コンシェルジュである受の活躍をもっと見たかった。
受は客に強姦されそうになってるのに、まだ客として扱うかどうか迷ってるって、いくらなんでも状況的にありえないような…。ピンチに攻が助けにくるっていう盛り上がる場面なのに、こういう不自然さがあると冷めてしまう。

ところで、コンシェルジュがいるような高級ホテルの宿泊料がどれほどのものなのか知らないけど、客一人一人にこんなお金のかかるサービスできるかなあ?
草木染のスカーフをプレゼント → 結構高いものなので、恐らく数万円。
観光の下見 → タクシー代往復で1-2万円?
高級ホテルも経営が厳しいイメージあるし、安い価格設定のパックを作ったりして集客してる気がするけど。
みとう鈴梨 幻冬舎 2013/10

結構面白く読んだんだけど、感想を書くのをサクッと忘れてた…。

ネタバレ
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読みやすかった。
表紙見て、藤野辺は余裕のないメガネ君検事なのかと思ったら、コテコテ関西弁の毒舌キャラで、パワーがあってよかった。
弓瀬は穏やかだし、弱い部分もあったりして、親近感の持てる攻だった。
二人ともエリート職業らしい有能さと、ちょっと不器用だったりするところが、うまくミックスしていた感じ。
事務官の三枝といい、キャラがいいなあと。
弓瀬が弁護していた人、途中で絶対許せないと思ったけど、最後まで読んだら、立ち直ってほしいと思えたし、事件もじっくり描かれていてよかった。


夕映月子 新書館 2013/11

京都の雰囲気をもっと楽しめるかと期待してたんだけど。

ネタバレ
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あっさりしてた。
京都は好きなんだけど、京言葉にはどうにも馴染めず、読みづらかった。古書店で接客してる場面をもっと入れてくれると、京都の古書店の雰囲気がもっと楽しめたと思う。

伊織が颯馬に惹かれる流れが唐突に感じて(本人の自覚がなかったせいかな)、話に置いてかれてしまった…。強引にことに及ぶ場面も、なんで怒らないんだろう?という疑問しかなかったし、告白も「いま?」という感じで…。

キャラがそれほど好みじゃなかったこともある。年上の伊織が子供っぽくなると、年下攻のよさが薄れてガッカリ…。これだけ歳の差があって、これか、というような。たまに余裕を失うぐらいなら、かえって魅力になったと思うけど。
颯馬との出会いは、6年生の男の子が大学生の男に面と向かって「きれい」なんて言わないだろうなあ…と不自然に感じた。その発言が微笑ましいって感じるほど年齢的に子供じゃないんで、生意気で変な子供って感じ。
成長してからは、その生意気加減が可愛いけど。

伊織の弟の行動が謎。母親が入院したって完全看護の病院だろうし、わざわざ絶縁してる(しかも軽蔑してる)兄のところに来るかなあ?
入院費用を出せっていう話なら、厚かましい人間ってことで、まだ理解はできるけど。
全体的に薄味な話のせいか、主人公の母親と弟の異常な部分がやけに印象に残ってしまい、爽やかな話のはずが、ちょっと…という読後感になってしまった。
全体的に優しい話なのに。

千日詣りの場面が情感たっぷりで素敵だった。

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