きみの処方箋
2010年4月24日 BL作家た・な・は行
月村奎 新書館 2004/08
再読。花丸文庫で出ていたものを新書館で復刊した文庫、だったかな?
このイラストは可愛くていいと思うけど、ちょっと高校生に見えないなあ。
梧桐あささんのイラストのほうが好き。まあ趣味の問題だろうけど。
ちょっとネタバレ
-------------------------------------------------
月村作品では珍しいと思われる年下攻。
一時期かなり月村作品にはまってたから、「秋霖高校第二寮リターンズ」以前の作品はたぶん全部読んでると思うんだけど、他に年下攻ってなかったような。あ、『レジーデージー』は年下攻だったかも? …今度再読して確かめてみよう。
この作品は高校生たちが可愛いし、家族ものとしても楽しめて好き。あと月村作品のひねくれてしまっていたり、たくましかったりする女の子たちは愛おしいものがある。『エッグスタンド』の文乃が1番好きかな。
再読。花丸文庫で出ていたものを新書館で復刊した文庫、だったかな?
このイラストは可愛くていいと思うけど、ちょっと高校生に見えないなあ。
梧桐あささんのイラストのほうが好き。まあ趣味の問題だろうけど。
ちょっとネタバレ
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月村作品では珍しいと思われる年下攻。
一時期かなり月村作品にはまってたから、「秋霖高校第二寮リターンズ」以前の作品はたぶん全部読んでると思うんだけど、他に年下攻ってなかったような。あ、『レジーデージー』は年下攻だったかも? …今度再読して確かめてみよう。
この作品は高校生たちが可愛いし、家族ものとしても楽しめて好き。あと月村作品のひねくれてしまっていたり、たくましかったりする女の子たちは愛おしいものがある。『エッグスタンド』の文乃が1番好きかな。
幸運的生活のススメ
2010年2月3日 BL作家た・な・は行
滝井ルカ子 メディエイション 2008/07
昔からあったのかもしれないけど、わたしは初めて見るレーベルだなあと。Hugノベルズ文庫だそうで。
ネタバレ
↑大変、品よく良識的な、あらすじだなあと(笑)
中身は普通の話なのに、刺激的な単語を並べたがるレーベルが多い中で、わざわざ濁すのは珍しいような。帯も爽やか系なことしか書いてなかった。
ちなみにこの二人の同居きっかけは、不運な美貴が開運の秘訣を聞いたら、「俺、上げ○ンなんです」と言われたことだったりする(笑)
幸運×不運のラブコメ。
こういう設定だと幸運男が強引だったり、振り回し系だったりするのかなあと、ちょっと警戒しながら読み始めたが、ラッキーくんはひたすらマイペースながらも優しく思いやりのある年下君で可愛かった。
主人公のほうは、よくひねくれずに育ったものだと感心してしまう不運体質だが、暗さもなく常識的で、ちょっと物柔らかな感じがよかった。ちょっとってところが私の趣味的には重要。これが「すごく」だと、テンプレで退屈だったりするし…。
幸運VS不運だと幸運が勝るらしく、葵と一緒にいると不運な出来事が起こらないという設定も、ほのぼのしていてよかった。こういう話だと、笑いを取るために不運を強調しすぎて、あまりの理不尽さに笑えないことがあるけど、やりすぎてないから笑いやすかった。
でも、不運にだけは自信があるって、すごいよなあと…。
二人が惹かれあっていく過程や気持ちの確かめ方なんかも丁寧でいいのだが、なかなか盛り上がらないというか…。トラブルが積み重なっていくので退屈はしないけど、後半はちょっと引っ張りすぎかなあという気がした。絵の話に比重が傾きすぎたかなというような印象。いや、キャラが魅力的だし、面白いんだけど、なんというかこう…アップダウンが緩やか過ぎて。
まあ幸運ゆえの不幸とか、軽いストーリーの中にわりと深いところもあって、読み応えがあったけど。…男兄弟からキスされるなんて、結構不幸だよなあ。ああでも、ご近所に住まわせていただきたいかも? イケメン兄弟だし。
ところで、「上げ○ン開運法」から始まった関係なのに、寸止めが2回。そして止めたまま終わってしまった。ええ~、この長さなのに??
…この、ほのぼのとした雰囲気も面白いところなので構わないといえば構わないんだけど、本音を言えばちょっとばかり構うなあとか(笑)
そうか、寸止めだから帯やあらすじで期待を煽れなかったのか!となんか納得。
あと、お兄さんが楽しいキャラだったので(なんでも裏目に出るって不運体質なんじゃ…)、ぜひともここはひとつ受でスピンオフをお願いしたいなあ。
まあ攻でもいいけど、とにかく相手はお兄さんに圧倒されないだけのパワーを持ったキャラがいいなあ。
昔からあったのかもしれないけど、わたしは初めて見るレーベルだなあと。Hugノベルズ文庫だそうで。
ネタバレ
稀に見る不運体質を背負った男、榛原美貴。東京で勤めた会社を四つも潰した彼は、地元に戻って弟の経営するケーキ屋「ヘーゼル」でアルバイトをすることになったけれど、今度は店に閑古鳥を呼び込む始末。不運男はどこまでも不運なのか―と悩む美貴は、ひょんなことから正反対の幸運体質を持つ高澤葵と出会い、一緒に住むことに。その日々の中で惹かれあっていく二人だが、美貴の不運と葵の幸運が相まって、二人の日常はトラブルばかりに。
↑大変、品よく良識的な、あらすじだなあと(笑)
中身は普通の話なのに、刺激的な単語を並べたがるレーベルが多い中で、わざわざ濁すのは珍しいような。帯も爽やか系なことしか書いてなかった。
ちなみにこの二人の同居きっかけは、不運な美貴が開運の秘訣を聞いたら、「俺、上げ○ンなんです」と言われたことだったりする(笑)
幸運×不運のラブコメ。
こういう設定だと幸運男が強引だったり、振り回し系だったりするのかなあと、ちょっと警戒しながら読み始めたが、ラッキーくんはひたすらマイペースながらも優しく思いやりのある年下君で可愛かった。
主人公のほうは、よくひねくれずに育ったものだと感心してしまう不運体質だが、暗さもなく常識的で、ちょっと物柔らかな感じがよかった。ちょっとってところが私の趣味的には重要。これが「すごく」だと、テンプレで退屈だったりするし…。
幸運VS不運だと幸運が勝るらしく、葵と一緒にいると不運な出来事が起こらないという設定も、ほのぼのしていてよかった。こういう話だと、笑いを取るために不運を強調しすぎて、あまりの理不尽さに笑えないことがあるけど、やりすぎてないから笑いやすかった。
でも、不運にだけは自信があるって、すごいよなあと…。
二人が惹かれあっていく過程や気持ちの確かめ方なんかも丁寧でいいのだが、なかなか盛り上がらないというか…。トラブルが積み重なっていくので退屈はしないけど、後半はちょっと引っ張りすぎかなあという気がした。絵の話に比重が傾きすぎたかなというような印象。いや、キャラが魅力的だし、面白いんだけど、なんというかこう…アップダウンが緩やか過ぎて。
まあ幸運ゆえの不幸とか、軽いストーリーの中にわりと深いところもあって、読み応えがあったけど。…男兄弟からキスされるなんて、結構不幸だよなあ。ああでも、ご近所に住まわせていただきたいかも? イケメン兄弟だし。
ところで、「上げ○ン開運法」から始まった関係なのに、寸止めが2回。そして止めたまま終わってしまった。ええ~、この長さなのに??
…この、ほのぼのとした雰囲気も面白いところなので構わないといえば構わないんだけど、本音を言えばちょっとばかり構うなあとか(笑)
そうか、寸止めだから帯やあらすじで期待を煽れなかったのか!となんか納得。
あと、お兄さんが楽しいキャラだったので(なんでも裏目に出るって不運体質なんじゃ…)、ぜひともここはひとつ受でスピンオフをお願いしたいなあ。
まあ攻でもいいけど、とにかく相手はお兄さんに圧倒されないだけのパワーを持ったキャラがいいなあ。
白の道程
2009年12月26日 BL作家た・な・は行
ともな李以 二見書房 2009/10
お借りしたので読んでみた。
あんまり好みに合わなかったかな…。
ネタバレ
--------------------------------------------
説明くさい文章が多いのが少々気になるぐらいで、文章は癖がなくて読みやすいし、美形もセレブも出てこない作品はかなり好みに合っているんだけど……。
攻の高田がどうしても許せなくて、かなり読み飛ばした。いや、1字1句余さず読んだけど、味わえなかったというか。
なんかねー、親友に告白できない勇気のなさも、自暴自棄で女性と付き合うのも仕方ないと思える。結婚したこともそう。最初は郡司を諦め切れなくても、そのうち成美を愛せるようになるかもしれないって可能性を感じていたのなら、許せる範囲だったと思う。
けど、郡司に想いを伝えてからの、成美への態度が酷すぎて唖然とした。
他人の人生をメチャクチャにしたっていう自覚がないようだ。いくら郡司のことで頭がいっぱいで必死だといっても、妻への罪悪感とか思いやりがまったく感じられないので、なんかもう男としてというより人間としての魅力が感じられない。
その人は血の通った人間ですよ? あなたのことを愛している、感情のある生き物なんですよ??
それが分かっているのかと訊きたくなるぐらいの思いやりの欠如。成美に対して「帰れ」ってなに? 信じられない。
郡司が浅岡に寂しさを埋めてもらおうと思ったのと違って、成美の存在が必要で利用したわけでさえないんだもんなあ…。そういう説明が少しでもあれば、また印象が違ったのだろうが、高田の説明だと情状酌量の余地がない。なんか意味もなく他人の人生を消費してるよね…。使い捨てだよね。
細かいことをいうようだが、「成美に可哀想なことをした」って言葉がすべてを物語っている気がする。相手が可哀想っていうのは責任を感じている加害者の言葉ではない。同情している第三者、あるいは上から目線じゃないと出てこない言い方じゃないだろうか。ここは「申し訳ないことをした」に類する言葉じゃないと、他人事に聞こえる。
これで郡司が「成美、ごめん。でもおれは高田が好きだから!」みたいな、恋愛で頭がいっぱいですっていう態度だったら激しく救いがなかったが、郡司は思いやりと罪悪感に溢れているので、ほっとした……。
一方で成美は、郡司が高田のことを好きだと気付いていながら、仲を取り持ってくれと頼んでいた。親友という二人の関係を思えば、これも決して誉められた行為ではないし、あざといやり方かもしれないが、高田のことが好きだから取ってしまった行動だと思えば、許せないものではない。恋をすれば利己的になるのは仕方のないことで、責める気にはなれない。彼女は恋を手に入れるために必死だっただけで、高田のように必要のないところで他人を傷つけてしまったわけじゃないから…。
それに成美の立場なら郡司を嫌ってもおかしくないのに、懐いてたしなあ…。
続編で高田の名誉挽回というか弁解というか、とにかくそれなりにフォローが入るのかと思ったが…。きみは本当に思いやりがないねえ…としか。確か本編のほうで「(成美に対して)おれにできることはなんでもする」と言っていたと思うのだが、成美が携帯の番号とアドレスを変えていたというだけで、自分から連絡を取ることさえしない。成美の親友に電話したくないそうだ。自分が何を言われるか分からないから、って理由で。しかも成美との関係を修復したい理由は、郡司の笑顔が見たいからだそうで。
郡司くん、いまならまだ間に合う。浅岡にしときなよ。
…それができれば郡司の苦労はないっていうお話。
お借りしたので読んでみた。
あんまり好みに合わなかったかな…。
ネタバレ
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説明くさい文章が多いのが少々気になるぐらいで、文章は癖がなくて読みやすいし、美形もセレブも出てこない作品はかなり好みに合っているんだけど……。
攻の高田がどうしても許せなくて、かなり読み飛ばした。いや、1字1句余さず読んだけど、味わえなかったというか。
なんかねー、親友に告白できない勇気のなさも、自暴自棄で女性と付き合うのも仕方ないと思える。結婚したこともそう。最初は郡司を諦め切れなくても、そのうち成美を愛せるようになるかもしれないって可能性を感じていたのなら、許せる範囲だったと思う。
けど、郡司に想いを伝えてからの、成美への態度が酷すぎて唖然とした。
他人の人生をメチャクチャにしたっていう自覚がないようだ。いくら郡司のことで頭がいっぱいで必死だといっても、妻への罪悪感とか思いやりがまったく感じられないので、なんかもう男としてというより人間としての魅力が感じられない。
その人は血の通った人間ですよ? あなたのことを愛している、感情のある生き物なんですよ??
それが分かっているのかと訊きたくなるぐらいの思いやりの欠如。成美に対して「帰れ」ってなに? 信じられない。
郡司が浅岡に寂しさを埋めてもらおうと思ったのと違って、成美の存在が必要で利用したわけでさえないんだもんなあ…。そういう説明が少しでもあれば、また印象が違ったのだろうが、高田の説明だと情状酌量の余地がない。なんか意味もなく他人の人生を消費してるよね…。使い捨てだよね。
細かいことをいうようだが、「成美に可哀想なことをした」って言葉がすべてを物語っている気がする。相手が可哀想っていうのは責任を感じている加害者の言葉ではない。同情している第三者、あるいは上から目線じゃないと出てこない言い方じゃないだろうか。ここは「申し訳ないことをした」に類する言葉じゃないと、他人事に聞こえる。
これで郡司が「成美、ごめん。でもおれは高田が好きだから!」みたいな、恋愛で頭がいっぱいですっていう態度だったら激しく救いがなかったが、郡司は思いやりと罪悪感に溢れているので、ほっとした……。
一方で成美は、郡司が高田のことを好きだと気付いていながら、仲を取り持ってくれと頼んでいた。親友という二人の関係を思えば、これも決して誉められた行為ではないし、あざといやり方かもしれないが、高田のことが好きだから取ってしまった行動だと思えば、許せないものではない。恋をすれば利己的になるのは仕方のないことで、責める気にはなれない。彼女は恋を手に入れるために必死だっただけで、高田のように必要のないところで他人を傷つけてしまったわけじゃないから…。
それに成美の立場なら郡司を嫌ってもおかしくないのに、懐いてたしなあ…。
続編で高田の名誉挽回というか弁解というか、とにかくそれなりにフォローが入るのかと思ったが…。きみは本当に思いやりがないねえ…としか。確か本編のほうで「(成美に対して)おれにできることはなんでもする」と言っていたと思うのだが、成美が携帯の番号とアドレスを変えていたというだけで、自分から連絡を取ることさえしない。成美の親友に電話したくないそうだ。自分が何を言われるか分からないから、って理由で。しかも成美との関係を修復したい理由は、郡司の笑顔が見たいからだそうで。
郡司くん、いまならまだ間に合う。浅岡にしときなよ。
…それができれば郡司の苦労はないっていうお話。
最悪
2009年7月28日 BL作家た・な・は行
ひちわゆか 幻冬舎コミックス 2009/02
豪放磊落な実業家×クールなエリートサラリーマン。
ネタバレ
-----------------------------------------
ちょっと神経質な受の英彦の視点なので、攻の有堂のだらしなさや図々しさがまさに最悪!という感じで始まる。うわ、こんな奴とよく同棲してたな~と思ってしまったが、奥さんが専業主婦なのが当たり前の時代なら、これぐらい普通だったかも。…養ってたわけでもないのに、全部家事を押し付けちゃマズイけど。
学生時代にふたりが別れてしまったのは、もちろんそんなことが原因ではなく。超訳すると…無神経男が珍しく気を利かせたのが裏目に出た、というオチ?が笑える。
そして本当に最悪なのは……というところに考えさせられる。男同士ならこういう感情もほしいよね~という感じでよかった。
基本的にラブコメなんだけど甘切ないところもあり、スピーディーに進むのに丁寧で読み応え十分だった。ガサツでいつでも自信たっぷりで強引な有堂がだんだん魅力的に思えてくる。一度いいなーと思い始めると、こんないい男も滅多にいないというほどの男振りで、英彦が惚れ抜いているのも当然と思えてくる。
手作りの玩具の話とか、ラブ以外の仕事の部分でも楽しめた。
「悪運」
表題作の続編。
英彦が接待ゴルフに行ったら、相手は有堂で!というところから始まる。表題作ではどちらかといえば有堂より英彦の気持ちのほうが強いように見えるのだが、そんなことはないんだよ、ということがよく分かる甘い話だった。才能、容姿、運にも恵まれた有堂だけど、情に厚いところがあり、英彦に一途で、さらに英彦の前では格好つけたいなんて可愛いところもある。今回は有堂が破産寸前まで行ってしまうのだが、お金なんてなくたってやっぱり魅力的で、すごい攻だなあと。こういうタイプは好みじゃないんだけど、好みに関係なくカッコいいと思える。
英彦のほうも「好きに使っていい」とポンと1500万あげたりして、相変わらず男前だった。追いかける相手が有堂じゃ大変だけど、この人も十分すごいよなあと。
英彦が怒っていきなり引越しというお得意の?報復手段に出たのは笑えたが、有堂の意外な反応にはほろりときた。
「運命」
オマケ的な書き下ろし短編。
相変わらず食べ物のことで怒っている英彦。クールそうなのにプリンのことで怒るところが楽しい。そしてまた有堂が余計なこと?をしていたのが分かり…甘くて相変わらずな話でよかった。有堂の視点なので本編よりしっとりめに有堂の愛情が確認できる。
石原さんのイラストもぴったりだし、笑いと甘さのバランスもよく、読みやすい。大満足。
豪放磊落な実業家×クールなエリートサラリーマン。
ネタバレ
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ちょっと神経質な受の英彦の視点なので、攻の有堂のだらしなさや図々しさがまさに最悪!という感じで始まる。うわ、こんな奴とよく同棲してたな~と思ってしまったが、奥さんが専業主婦なのが当たり前の時代なら、これぐらい普通だったかも。…養ってたわけでもないのに、全部家事を押し付けちゃマズイけど。
学生時代にふたりが別れてしまったのは、もちろんそんなことが原因ではなく。超訳すると…無神経男が珍しく気を利かせたのが裏目に出た、というオチ?が笑える。
そして本当に最悪なのは……というところに考えさせられる。男同士ならこういう感情もほしいよね~という感じでよかった。
基本的にラブコメなんだけど甘切ないところもあり、スピーディーに進むのに丁寧で読み応え十分だった。ガサツでいつでも自信たっぷりで強引な有堂がだんだん魅力的に思えてくる。一度いいなーと思い始めると、こんないい男も滅多にいないというほどの男振りで、英彦が惚れ抜いているのも当然と思えてくる。
手作りの玩具の話とか、ラブ以外の仕事の部分でも楽しめた。
「悪運」
表題作の続編。
英彦が接待ゴルフに行ったら、相手は有堂で!というところから始まる。表題作ではどちらかといえば有堂より英彦の気持ちのほうが強いように見えるのだが、そんなことはないんだよ、ということがよく分かる甘い話だった。才能、容姿、運にも恵まれた有堂だけど、情に厚いところがあり、英彦に一途で、さらに英彦の前では格好つけたいなんて可愛いところもある。今回は有堂が破産寸前まで行ってしまうのだが、お金なんてなくたってやっぱり魅力的で、すごい攻だなあと。こういうタイプは好みじゃないんだけど、好みに関係なくカッコいいと思える。
英彦のほうも「好きに使っていい」とポンと1500万あげたりして、相変わらず男前だった。追いかける相手が有堂じゃ大変だけど、この人も十分すごいよなあと。
英彦が怒っていきなり引越しというお得意の?報復手段に出たのは笑えたが、有堂の意外な反応にはほろりときた。
「運命」
オマケ的な書き下ろし短編。
相変わらず食べ物のことで怒っている英彦。クールそうなのにプリンのことで怒るところが楽しい。そしてまた有堂が余計なこと?をしていたのが分かり…甘くて相変わらずな話でよかった。有堂の視点なので本編よりしっとりめに有堂の愛情が確認できる。
石原さんのイラストもぴったりだし、笑いと甘さのバランスもよく、読みやすい。大満足。
庭3
2009年6月24日 BL作家た・な・は行
遠野春日 幻冬舎 2009/6
復刊とか新装版とかのいいところは、続き物が毎月さくさく出るところで。
記憶力に多少かどうか分からない問題を抱えた私でも、前の巻の内容を忘れないうちに読める。
ネタバレ。ろくな感想じゃないので、この作品をお好きな方もスルーしてください。
----------------------------------------
今回は確かに庭描写が少なかったような。庭師の実家の庭は普通の庭のようで。ちょっとぐらい凝ってるのかと思った。…一般家庭の庭には別に期待はしてないけど。
この話では、うわ、こんなことで手を上げるか、普通?とかなり庭師にムカついた。ケンカして平手で叩くぐらいなら、他のキャラ(他の作品)なら気にしないんだけど。…この主人公、叩かれても怒らないし、あんまり傷つかないじゃないですか。なんか、だからこそ痛々しかった。
こういうことするから、何年も付き合ってるのに遠慮がちなんじゃないかと思ったり。
次の話では庭師が困っていて、もっと思い知らせてやれと思ったんだが、あっさりと誤解が解けてしまって残念。
「Anniversary」(?)はよかったな~。ほのぼの幸せそうで。雪の庭もきれいだった。日高ショーコさんの挿絵がまた、雪の空の雰囲気が出ていて素敵だったし。
庭師をちょっと見直しましたね。(…攻に対しては、いつも上から目線)
主治医の話は、正直なくてもいいと思う。BLに百合っぽいものなんて求めてないし、総ホモは苦手、こういう性別受みたいなキャラも苦手で。いい年した男が、男の友達にクマのヌイグルミを贈るってありえなくないですか。かなり引いた。
これなら秘書の話でも入れてほしかったなあ。でも茅島邸の庭をたっぷり堪能できるという意味で、いい話だった。いいなあ、散歩してみたい。
最後のSSは…別の作品とのコラボってやつ?
シリーズの締めくくりにあたる話で、別作品のキャラを登場させなくてもいいのに…。「Anniversary」で終わってたほうが、形としてきれいだったかも。
復刊とか新装版とかのいいところは、続き物が毎月さくさく出るところで。
記憶力に多少かどうか分からない問題を抱えた私でも、前の巻の内容を忘れないうちに読める。
ネタバレ。ろくな感想じゃないので、この作品をお好きな方もスルーしてください。
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今回は確かに庭描写が少なかったような。庭師の実家の庭は普通の庭のようで。ちょっとぐらい凝ってるのかと思った。…一般家庭の庭には別に期待はしてないけど。
この話では、うわ、こんなことで手を上げるか、普通?とかなり庭師にムカついた。ケンカして平手で叩くぐらいなら、他のキャラ(他の作品)なら気にしないんだけど。…この主人公、叩かれても怒らないし、あんまり傷つかないじゃないですか。なんか、だからこそ痛々しかった。
こういうことするから、何年も付き合ってるのに遠慮がちなんじゃないかと思ったり。
次の話では庭師が困っていて、もっと思い知らせてやれと思ったんだが、あっさりと誤解が解けてしまって残念。
「Anniversary」(?)はよかったな~。ほのぼの幸せそうで。雪の庭もきれいだった。日高ショーコさんの挿絵がまた、雪の空の雰囲気が出ていて素敵だったし。
庭師をちょっと見直しましたね。(…攻に対しては、いつも上から目線)
主治医の話は、正直なくてもいいと思う。BLに百合っぽいものなんて求めてないし、総ホモは苦手、こういう性別受みたいなキャラも苦手で。いい年した男が、男の友達にクマのヌイグルミを贈るってありえなくないですか。かなり引いた。
これなら秘書の話でも入れてほしかったなあ。でも茅島邸の庭をたっぷり堪能できるという意味で、いい話だった。いいなあ、散歩してみたい。
最後のSSは…別の作品とのコラボってやつ?
シリーズの締めくくりにあたる話で、別作品のキャラを登場させなくてもいいのに…。「Anniversary」で終わってたほうが、形としてきれいだったかも。
お庭のはなし
2009年6月10日 BL作家た・な・は行 コメント (2)
遠野春日 幻冬舎コミックス 2009/5
2巻の庭もいい、とDさんから教えていただいたので、2巻も買ってみました。
いいな~、イギリス。湖水地方は昔から憧れてて1度は行ってみたい場所のひとつ。ヨーロッパ旅行はいまの会社を辞めないかぎり無理そうだけど。そんなに休んだら席がなくなっちゃうし、GWはカレンダーどおりに休めればラッキーという感じなので…。
あ、話が逸れた。
今回も庭の描写がよかった。英国の庭園の数々にうっとり。
主人公の変人ぶりは今回も健在で可愛かった。もっと振り回しちゃえばいいのに、なんだかんだいっても庭師に振り回されているのは主人のほうという気がする。主導権はやっぱり庭師のほうというか。でも庭師も1巻より好感度高かった。
日高さんのイラストが今回も美しかった。リーフ版とかコミックスのほうを先に読んでいれば、また印象が違ったのかもしれないが、文庫版から入った私にとってはうっとり&ぴったりで。キャラも庭を含めた背景も文章から喚起されるイメージのとおりで、さすが!と思った。とくに主人公。キラキラした美形じゃないけど、気品があって目を惹く…というあたりをすごく魅力的に上手に表現している。もともとちょっと地味目のキャラのほうが持ち味が生きる絵柄なのかも。
少々…文章や感覚に古さを感じさせる作品に現代的なセンスを加えていてよかった。
2巻の庭もいい、とDさんから教えていただいたので、2巻も買ってみました。
いいな~、イギリス。湖水地方は昔から憧れてて1度は行ってみたい場所のひとつ。ヨーロッパ旅行はいまの会社を辞めないかぎり無理そうだけど。そんなに休んだら席がなくなっちゃうし、GWはカレンダーどおりに休めればラッキーという感じなので…。
あ、話が逸れた。
今回も庭の描写がよかった。英国の庭園の数々にうっとり。
主人公の変人ぶりは今回も健在で可愛かった。もっと振り回しちゃえばいいのに、なんだかんだいっても庭師に振り回されているのは主人のほうという気がする。主導権はやっぱり庭師のほうというか。でも庭師も1巻より好感度高かった。
日高さんのイラストが今回も美しかった。リーフ版とかコミックスのほうを先に読んでいれば、また印象が違ったのかもしれないが、文庫版から入った私にとってはうっとり&ぴったりで。キャラも庭を含めた背景も文章から喚起されるイメージのとおりで、さすが!と思った。とくに主人公。キラキラした美形じゃないけど、気品があって目を惹く…というあたりをすごく魅力的に上手に表現している。もともとちょっと地味目のキャラのほうが持ち味が生きる絵柄なのかも。
少々…文章や感覚に古さを感じさせる作品に現代的なセンスを加えていてよかった。
ルチルだし
2009年6月5日 BL作家た・な・は行 コメント (3)
遠野春日 幻冬舎コミックス 2009/04
ルチルだし、挿絵が日高ショーコさんだし、なんといってもお庭が気になるし、という理由で買ってみた。
なんか最近よくこのタイトルを見るような?って思ったら、漫画でもあるのか。
初読の作家さん。たぶん。
なんとなく苦手意識があるので、なんか読んだことがあるのかもしれないけど。
キャラやストーリーがどうこうというより、注目していたのは庭なので、庭の描写を楽しんだ。羨ましいですね、散歩ができるほど広くて手入れの行き届いた庭。
とくにシークレットガーデンの今後が気になる。…だだっ広い場所で知り合い(使用人)の目があるのって、庶民の私が想像すると結構落ち着かないんだけど、ここは鍵がかかるからいいよね~ってそんな理由(笑)
せっかく読んだので内容の感想も少し。…好みじゃありませんって感想なので、お好きな方はスルーしてください。
ちょっとネタバレ
-----------------------------------------------
主人公がわりと好きなタイプの変人だった。というわけで、この人の生態を追っているときは結構楽しく読んだ。
庭師のほうはあんまり魅力を感じなかった。なんかこんな仰々しい学歴じゃないほうがよかったんじゃないかとか。まあいろいろ細かく趣味に合わず、全体的に苦手ってほどではないにしても、ふーんって感じで。
それにしても、いくら短編連作でも、三人称と一人称が混ざってるのは読みづらいなーと不満だったのだが、そうか、庭師に名前がないせいだったのか、とかなり後になってから気付いた。受または第三者視点のときは「彼」、本人の視点だと一人称。そういうこだわりが、ちょっと面白かった。
ストーリーは…、うーん。…かなり趣味じゃない。美形の受がぞろぞろ出てくるのが趣味じゃないし、いくらセレブでもパーティーに行くのが唯一の仕事の現代人という設定がそもそもついていけず。(じゃあ読むなって言われそうだ)
脇役が微妙に時代がかった喋り方なのも気になるし、服装のセンスなんかも趣味が合わないし、どうやら作者とまったく趣味が違うらしい。
主人公が何で庭師が好きなのかよく分からなかったので(説明できないって書いてあったような。まあそうだろうね)感情移入もできなかった。
けど、趣味に合わないけど、思っていたより文章が読みやすかった。
ルチルだし、挿絵が日高ショーコさんだし、なんといってもお庭が気になるし、という理由で買ってみた。
なんか最近よくこのタイトルを見るような?って思ったら、漫画でもあるのか。
初読の作家さん。たぶん。
なんとなく苦手意識があるので、なんか読んだことがあるのかもしれないけど。
キャラやストーリーがどうこうというより、注目していたのは庭なので、庭の描写を楽しんだ。羨ましいですね、散歩ができるほど広くて手入れの行き届いた庭。
とくにシークレットガーデンの今後が気になる。…だだっ広い場所で知り合い(使用人)の目があるのって、庶民の私が想像すると結構落ち着かないんだけど、ここは鍵がかかるからいいよね~ってそんな理由(笑)
せっかく読んだので内容の感想も少し。…好みじゃありませんって感想なので、お好きな方はスルーしてください。
ちょっとネタバレ
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主人公がわりと好きなタイプの変人だった。というわけで、この人の生態を追っているときは結構楽しく読んだ。
庭師のほうはあんまり魅力を感じなかった。なんかこんな仰々しい学歴じゃないほうがよかったんじゃないかとか。まあいろいろ細かく趣味に合わず、全体的に苦手ってほどではないにしても、ふーんって感じで。
それにしても、いくら短編連作でも、三人称と一人称が混ざってるのは読みづらいなーと不満だったのだが、そうか、庭師に名前がないせいだったのか、とかなり後になってから気付いた。受または第三者視点のときは「彼」、本人の視点だと一人称。そういうこだわりが、ちょっと面白かった。
ストーリーは…、うーん。…かなり趣味じゃない。美形の受がぞろぞろ出てくるのが趣味じゃないし、いくらセレブでもパーティーに行くのが唯一の仕事の現代人という設定がそもそもついていけず。(じゃあ読むなって言われそうだ)
脇役が微妙に時代がかった喋り方なのも気になるし、服装のセンスなんかも趣味が合わないし、どうやら作者とまったく趣味が違うらしい。
主人公が何で庭師が好きなのかよく分からなかったので(説明できないって書いてあったような。まあそうだろうね)感情移入もできなかった。
けど、趣味に合わないけど、思っていたより文章が読みやすかった。
無敵の三原則
2009年5月20日 BL作家た・な・は行穂宮みのり 徳間書店 2002/5
古本屋でちょっと新規開拓しようかと買ってきた本。
デパートの店員が主人公ということで面白そうだと思ったんだけど、私の趣味には合わなかったかな…。
ネタバレ。
------------------------------------------------
百貨店フロアマネージャー×新人の店員
なんというか…、最初はものすごく読むのが辛かった。趣味の問題で3回ぐらいザセツしたのだが、これまた趣味の問題で一度読み始めた本を途中で投げ出したくないので(たまに投げることもあるけど)、(失礼ながら非常に頑張って)読んでみた。
何が私にとってダメだったかというと、主人公の独り言と幼さ。
社会人の男の視点で書かれているのに、地の文で「わーい、(攻に)名前呼ばれちゃった」って書かれるのは厳しい……。これは小学生向けのBLか?って思ってしまった。
主人公は職場の休憩室(?)で鏡に向かって話しかける。「よし、誠、頑張るんだぞ!」(調べてないので少し違うかも)
気合を入れるための儀式だそうだが、これだけでドン引きした。で、それを職場の同僚に聞かれて、からかわれると、「僕は仕事を頑張ろうと思ってるだけなのに、何が悪いんだ」みたいなことを思う。…いや、君がからかわれてる原因は職場の鏡に向かって話しかけたことであって、仕事とは何の関係もないんだよ、と突っ込みたくなった。
最大の難関は独り言。主人公の心情を独り言の台詞で説明するのは、たまにならいいかもしれないけど(あんまりよくないと思うけど)、頻出すると小説の書き方としてすでにダメなんじゃないかと…。しかもところ構わず出てくる。自宅でというなら一人暮らしだし少しぐらい…と思うけど、道を歩いているときでも職場にいても普通に独り言。
「どうしたら香月さんみたいになれるかな。よし、香月さんの行動をマークしてみよう!」(適当に端折って書いたのでかなり違う。本当はもっと長い…)とか、「あ、しまった。昼間買ったネクタイを休憩室に忘れてきちゃった」(しつこいようだがこれも独り言だ)とか。
主人公の恋心も決意も現在の状況さえも独り言で語られる。モノローグ風に書かれてもこれをやられたら我慢できそうにないのに、普通の台詞でやっちゃうあたりすごい。
この文庫本は2話構成。うわ~、と思いながら1話目(表題作)を読み終えて、2話目に入ったら、主人公の独り言はかなり減り、デパートものとして面白くなってきた。攻の元奥さんが当て馬で出てきたり、BLテンプレ的な展開が続くのだが、1話目の読みにくさが嘘のように読みやすくなった。
というわけで、頑張り屋さんの精神的に幼い主人公がまったく趣味に合わなかったが、途中からは職業ものとして楽しめた。
ところで、あとがきを読んで驚いた。初文庫って書いてある。へ~、キャラ文庫で新人さんの作品を出したことなんてあったんだ! キャラは名前の知られている実力派の作家しか使わないのかと思ってた。まあ私が知らないだけで、よくあることなのかもしれないけど。
で、この作品を最後まで読んで、やっぱりキャラ文庫だなと感心した。朝チュンでした。キャラ文庫って感じー。
古本屋でちょっと新規開拓しようかと買ってきた本。
デパートの店員が主人公ということで面白そうだと思ったんだけど、私の趣味には合わなかったかな…。
ネタバレ。
------------------------------------------------
百貨店フロアマネージャー×新人の店員
なんというか…、最初はものすごく読むのが辛かった。趣味の問題で3回ぐらいザセツしたのだが、これまた趣味の問題で一度読み始めた本を途中で投げ出したくないので(たまに投げることもあるけど)、(失礼ながら非常に頑張って)読んでみた。
何が私にとってダメだったかというと、主人公の独り言と幼さ。
社会人の男の視点で書かれているのに、地の文で「わーい、(攻に)名前呼ばれちゃった」って書かれるのは厳しい……。これは小学生向けのBLか?って思ってしまった。
主人公は職場の休憩室(?)で鏡に向かって話しかける。「よし、誠、頑張るんだぞ!」(調べてないので少し違うかも)
気合を入れるための儀式だそうだが、これだけでドン引きした。で、それを職場の同僚に聞かれて、からかわれると、「僕は仕事を頑張ろうと思ってるだけなのに、何が悪いんだ」みたいなことを思う。…いや、君がからかわれてる原因は職場の鏡に向かって話しかけたことであって、仕事とは何の関係もないんだよ、と突っ込みたくなった。
最大の難関は独り言。主人公の心情を独り言の台詞で説明するのは、たまにならいいかもしれないけど(あんまりよくないと思うけど)、頻出すると小説の書き方としてすでにダメなんじゃないかと…。しかもところ構わず出てくる。自宅でというなら一人暮らしだし少しぐらい…と思うけど、道を歩いているときでも職場にいても普通に独り言。
「どうしたら香月さんみたいになれるかな。よし、香月さんの行動をマークしてみよう!」(適当に端折って書いたのでかなり違う。本当はもっと長い…)とか、「あ、しまった。昼間買ったネクタイを休憩室に忘れてきちゃった」(しつこいようだがこれも独り言だ)とか。
主人公の恋心も決意も現在の状況さえも独り言で語られる。モノローグ風に書かれてもこれをやられたら我慢できそうにないのに、普通の台詞でやっちゃうあたりすごい。
この文庫本は2話構成。うわ~、と思いながら1話目(表題作)を読み終えて、2話目に入ったら、主人公の独り言はかなり減り、デパートものとして面白くなってきた。攻の元奥さんが当て馬で出てきたり、BLテンプレ的な展開が続くのだが、1話目の読みにくさが嘘のように読みやすくなった。
というわけで、頑張り屋さんの精神的に幼い主人公がまったく趣味に合わなかったが、途中からは職業ものとして楽しめた。
ところで、あとがきを読んで驚いた。初文庫って書いてある。へ~、キャラ文庫で新人さんの作品を出したことなんてあったんだ! キャラは名前の知られている実力派の作家しか使わないのかと思ってた。まあ私が知らないだけで、よくあることなのかもしれないけど。
で、この作品を最後まで読んで、やっぱりキャラ文庫だなと感心した。朝チュンでした。キャラ文庫って感じー。
よくある話。
2009年4月15日 BL作家た・な・は行
中原一也 幻冬舎コミックス 2009/03
人様のブログでたまたま好意的な感想を続けて見て、オヤジ受だし、表紙イラストも綺麗だし、これは読んでみようと珍しくはりきって買った作品。
ネタバレ
--------------------------------------------
イラストはやっぱり綺麗だなあと思ったけど、目を開けてるとあんまり好みじゃなかった…。もうちょっと瞳孔が大きいほうが好きだな~。ぼんやりな課長がなんかちょっとキツク見える。
受の袴田はオヤジというほどオヤジではなかった。本人の性格的に枯れた感じがするだけで、年齢は36歳だし、オヤジくさい言動があるわけでもない。たぶん。変人ぶりに目が行くので、見落としたのかもしれないけど。
攻の池田は爽やかな営業なんだけど…ちょっと?ヘンタイだ。ただ年下攻で一途で優しいので、まあそれぐらいの個性?は許容範囲。きちんと相手の気持ちを尊重できる年下攻っていいなあと。これで傲慢攻だったら引いたかもしれない。引くというか、ギャグ度がアップするだけか。AVについて熱く語る傲慢攻(笑)
話自体は袴田が池田の人柄を徐々に知っていき、惹かれていく様子が自然な流れで描かれていてよかった。袴田のキャラとか池田の趣味とかAVが絡んでるあたりとかは変わってるけど、恋愛ものとしては真っ当な流れだと思う。
袴田が恋を自覚して、嫉妬したり年齢差を気にするようになったのが、ちょっと普通になりすぎて寂しいような、池田のことを考えればよかったような…。まあ袴田が離婚に至った経緯なんて、うわ、最低って思ったし、まともになってくれてよかったんだろう。
好みではないけど好感の持てるカップルだったし、面白かった。
どうでもいいが、私は若い頃からカルビよりロースが好きだったから、袴田の話をいきなり聞かされたら意味が分からなかったと思う(笑)
人様のブログでたまたま好意的な感想を続けて見て、オヤジ受だし、表紙イラストも綺麗だし、これは読んでみようと珍しくはりきって買った作品。
ネタバレ
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イラストはやっぱり綺麗だなあと思ったけど、目を開けてるとあんまり好みじゃなかった…。もうちょっと瞳孔が大きいほうが好きだな~。ぼんやりな課長がなんかちょっとキツク見える。
受の袴田はオヤジというほどオヤジではなかった。本人の性格的に枯れた感じがするだけで、年齢は36歳だし、オヤジくさい言動があるわけでもない。たぶん。変人ぶりに目が行くので、見落としたのかもしれないけど。
攻の池田は爽やかな営業なんだけど…ちょっと?ヘンタイだ。ただ年下攻で一途で優しいので、まあそれぐらいの個性?は許容範囲。きちんと相手の気持ちを尊重できる年下攻っていいなあと。これで傲慢攻だったら引いたかもしれない。引くというか、ギャグ度がアップするだけか。AVについて熱く語る傲慢攻(笑)
話自体は袴田が池田の人柄を徐々に知っていき、惹かれていく様子が自然な流れで描かれていてよかった。袴田のキャラとか池田の趣味とかAVが絡んでるあたりとかは変わってるけど、恋愛ものとしては真っ当な流れだと思う。
袴田が恋を自覚して、嫉妬したり年齢差を気にするようになったのが、ちょっと普通になりすぎて寂しいような、池田のことを考えればよかったような…。まあ袴田が離婚に至った経緯なんて、うわ、最低って思ったし、まともになってくれてよかったんだろう。
好みではないけど好感の持てるカップルだったし、面白かった。
どうでもいいが、私は若い頃からカルビよりロースが好きだったから、袴田の話をいきなり聞かされたら意味が分からなかったと思う(笑)
酔いどれ金魚と野獣
2009年4月8日 BL作家た・な・は行
中原一也 リブレ出版 2008/10
面白かったけど、やっぱり好みじゃなかった。
ネタバレ
-------------------------------------------
彫師×バーテンダーの年上攻。
彫師って職業も年上攻も好きじゃないけど、バーテンダー受っていいなあと読んでみた。
うーん、でもキャラも話も趣味に合わない。趣味に合わないわりには面白かったけど。
受の背中に刺青を入れたがる(ついでに口説く)彫師というのは、どこかでみたことがあるような設定だが、女にだらしがなくてアル中の受って珍しいなあ。
でも攻の今井のカッコよさがまず分からない。うーん、まだ若いのにオヤジくささばかりを感じるし、庇護欲から受に惹かれたというわりに、ちょっと嫉妬しただけであの仕打ち……。ちっとも度量の大きさを感じなかった。
受の門脇のほうは最初クールな男前タイプかと期待したら、苦手な流され系で、期待した分ガッカリした。お人好しなのはいいんだけど。もうちょっと庇護欲をそそるタイプにするか、応援したくなるタイプだったらよかったのに。後から出てくる意外性に魅力を感じなかった。意志が弱いという意味でのヘタレなので、他の部分でカッコよさを見せてほしかった。
あと二人ともお道具好きなので、ついていけない趣味で参った。とりあえず仕事道具と食べ物を使うのはやめようよ、もったいないから。
ストーリー自体は流れがよくて読みやすかった。
ただ、ラストで「刺青を彫らない」っていう結論があっさりしすぎてて。個人的には刺青は痛そうで(ピアス穴だって見たくないぐらいだし)イヤだから、大歓迎な結果なんだけど、彫師っていう特殊なキャラ設定なんだからもうちょっとこだわってもよかったような。まあ堅気の恋人に自分の趣味で刺青を入れたがるってのも人間性にかなり問題があると思うが。
あと門脇は好きでバーテンダーをやっているはずなのに、バーボンとビールしか注文が入らなくていいのか…とかちょっと思った。
面白かったけど、やっぱり好みじゃなかった。
ネタバレ
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彫師×バーテンダーの年上攻。
彫師って職業も年上攻も好きじゃないけど、バーテンダー受っていいなあと読んでみた。
うーん、でもキャラも話も趣味に合わない。趣味に合わないわりには面白かったけど。
受の背中に刺青を入れたがる(ついでに口説く)彫師というのは、どこかでみたことがあるような設定だが、女にだらしがなくてアル中の受って珍しいなあ。
でも攻の今井のカッコよさがまず分からない。うーん、まだ若いのにオヤジくささばかりを感じるし、庇護欲から受に惹かれたというわりに、ちょっと嫉妬しただけであの仕打ち……。ちっとも度量の大きさを感じなかった。
受の門脇のほうは最初クールな男前タイプかと期待したら、苦手な流され系で、期待した分ガッカリした。お人好しなのはいいんだけど。もうちょっと庇護欲をそそるタイプにするか、応援したくなるタイプだったらよかったのに。後から出てくる意外性に魅力を感じなかった。意志が弱いという意味でのヘタレなので、他の部分でカッコよさを見せてほしかった。
あと二人ともお道具好きなので、ついていけない趣味で参った。とりあえず仕事道具と食べ物を使うのはやめようよ、もったいないから。
ストーリー自体は流れがよくて読みやすかった。
ただ、ラストで「刺青を彫らない」っていう結論があっさりしすぎてて。個人的には刺青は痛そうで(ピアス穴だって見たくないぐらいだし)イヤだから、大歓迎な結果なんだけど、彫師っていう特殊なキャラ設定なんだからもうちょっとこだわってもよかったような。まあ堅気の恋人に自分の趣味で刺青を入れたがるってのも人間性にかなり問題があると思うが。
あと門脇は好きでバーテンダーをやっているはずなのに、バーボンとビールしか注文が入らなくていいのか…とかちょっと思った。
LOVE ME 10$
2009年2月27日 BL作家た・な・は行
ひちわゆか ビブロス 2005/10
わんこ攻にはそんな興味ないんだけど、面白かった。
かなりネタバレ
------------------------------------------
大学生わんこ攻×予備校講師。
この予備校講師が激しくケチ(不治の病)という設定。で、ふたりが出会って付き合って、という過程を次の話で語るという構成。1冊の本として実に順当な構成だと思うのだが、掲載順が時系列になってないから不親切だという意見を見て驚いた。…時系列順にベターってやったら途中でだれるんじゃないかなあ、と私は思うんだけど。ついでにいえば「LOVE ME DO」は番外編的な性格の話で、本編ではないので、こっちを先に持ってくるってありえないと思う。
過去と現在を行ったり来たりという書き方なので最初は多少読みづらく感じたが、しっかりと雪生の人物が描かれていて、しかも年下わんこくんに惹かれていくのがよく分かるようになっていて上手いと思った。単純な誤解をストーリーの大筋にしている短めの話なのに読み応えがある。さすがだなあと。
わんこ攻が思っていた以上に可愛かったし、ふだんは不治の病の講師が時々素直になっちゃうところがすごく可愛かった。
「マスカレード」はコメディのあとに、いきなりこんな…と取っ付きづらかったが、これも読み始めると読みやすい話だった。ちょっと耽美系だし、設定も好き嫌いが分かれそうな作品だなあと思ったけど、私は結構好きだった。年上攻、年の差なんだけど、攻視点だから読みやすかった。受の美少年くんは登場時にツンデレだな!と予想したのだが、従順な犬系。かといって素直とか可愛いとかいう感じでもなく、そのあたりのギャップはちょっとよかった。この扱いづらい感じは?と思っていたら、その理由はあとからきっちり語られていた。
ラストのほうは、アンハッピーで終わっても切ない系でいいかなと思わせておいて…。最初からハッピーエンドで終わるに決まってる話と違って、最後まで先が読めなくて面白かった。
最近の作品よりちょっと荒削りな印象なのもよかったなあ。
わんこ攻にはそんな興味ないんだけど、面白かった。
かなりネタバレ
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大学生わんこ攻×予備校講師。
この予備校講師が激しくケチ(不治の病)という設定。で、ふたりが出会って付き合って、という過程を次の話で語るという構成。1冊の本として実に順当な構成だと思うのだが、掲載順が時系列になってないから不親切だという意見を見て驚いた。…時系列順にベターってやったら途中でだれるんじゃないかなあ、と私は思うんだけど。ついでにいえば「LOVE ME DO」は番外編的な性格の話で、本編ではないので、こっちを先に持ってくるってありえないと思う。
過去と現在を行ったり来たりという書き方なので最初は多少読みづらく感じたが、しっかりと雪生の人物が描かれていて、しかも年下わんこくんに惹かれていくのがよく分かるようになっていて上手いと思った。単純な誤解をストーリーの大筋にしている短めの話なのに読み応えがある。さすがだなあと。
わんこ攻が思っていた以上に可愛かったし、ふだんは不治の病の講師が時々素直になっちゃうところがすごく可愛かった。
「マスカレード」はコメディのあとに、いきなりこんな…と取っ付きづらかったが、これも読み始めると読みやすい話だった。ちょっと耽美系だし、設定も好き嫌いが分かれそうな作品だなあと思ったけど、私は結構好きだった。年上攻、年の差なんだけど、攻視点だから読みやすかった。受の美少年くんは登場時にツンデレだな!と予想したのだが、従順な犬系。かといって素直とか可愛いとかいう感じでもなく、そのあたりのギャップはちょっとよかった。この扱いづらい感じは?と思っていたら、その理由はあとからきっちり語られていた。
ラストのほうは、アンハッピーで終わっても切ない系でいいかなと思わせておいて…。最初からハッピーエンドで終わるに決まってる話と違って、最後まで先が読めなくて面白かった。
最近の作品よりちょっと荒削りな印象なのもよかったなあ。
つまさきにくちづけを
2008年7月7日 BL作家た・な・は行
橘紅緒 大洋図書 2008/1
★★★★
初読みの作家さんだが、面白かった。…たぶんこの1冊しか趣味に合う設定の作品はないと思うけど。文章もちょっと読むのが面倒くさい感じだけど読みやすいし(ちょっと硬質)、こういう路線でまた書いてくれたら、ぜひ読みたいなあと。
ネタバレ
------------------------------------------------
リツのほうは最初はもっとクールなタイプかと思ったけど、結構親しみやすい性格で、さっぱりして見えるけど実は…っていう性格が好みだった。リアルなキャラでもないんだけど、丁寧に作ってあるのか型を感じなくてよかった。カッコいいけど、適度に人間臭くて魅力的。
エースのほうも可愛い年下攻でよかった。こちらもクールなタイプに見えるけど、中身は子供っぽくて不器用なところがいい。この子が生意気な?態度を取っていても、まあ彼はまだ20歳だから〜、と思うと許せるというか、逆に可愛く感じる。しょうがないわねーって気分。たぶんリツ(28歳)と同年代〜年上の読者のほうが、この攻は魅力的に見えるんじゃないだろうか。やっぱり一途な年下攻はいいなあと。
お互いに鈍いので気持ちの上ではなかなか進展しない二人で、ジレジレさせられたが、この不器用さがいい。両思いなのは分かりきっているので、安心してじれったく思っていられるあたりが読みやすかった。
当て馬?の元カレもカッコよかったし、アデレイダがまた可愛らしくて、脇役もそれぞれ味があった。ダンスの舞台をもうちょっと取り入れてもよかった気もするが、特殊な職業が活きていたと思うし、ダンスも恋愛もっていう贅沢なハッピーエンドもよかった。
や〜、面白かった。
どうでもいいが、最初このタイトルとダークな色使いの表紙(キャラの表情とかは小さくてよく見えない)、それと人様の感想を随分前に読んで「攻の態度が悪い」とうっすら記憶していたこともあり、きっと攻がS入ってるんだ、最初はムリヤリ風味、そして行為の後に何か鬼畜な台詞がくるに違いない、と思い込んでいた。で、きっと痛い系だし読むの気が重いわ…と身構えていた。読んだら、あれ、普通…?と。
あらすじも読まずにここまで決め付けてしまうのもどうかと思うが…。妄想が激しいせいで、食わず嫌いが多いのかも。そんなわけで、たぶん実際より3割り増しぐらい爽やかに感じた作品。
★★★★
初読みの作家さんだが、面白かった。…たぶんこの1冊しか趣味に合う設定の作品はないと思うけど。文章もちょっと読むのが面倒くさい感じだけど読みやすいし(ちょっと硬質)、こういう路線でまた書いてくれたら、ぜひ読みたいなあと。
ネタバレ
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リツのほうは最初はもっとクールなタイプかと思ったけど、結構親しみやすい性格で、さっぱりして見えるけど実は…っていう性格が好みだった。リアルなキャラでもないんだけど、丁寧に作ってあるのか型を感じなくてよかった。カッコいいけど、適度に人間臭くて魅力的。
エースのほうも可愛い年下攻でよかった。こちらもクールなタイプに見えるけど、中身は子供っぽくて不器用なところがいい。この子が生意気な?態度を取っていても、まあ彼はまだ20歳だから〜、と思うと許せるというか、逆に可愛く感じる。しょうがないわねーって気分。たぶんリツ(28歳)と同年代〜年上の読者のほうが、この攻は魅力的に見えるんじゃないだろうか。やっぱり一途な年下攻はいいなあと。
お互いに鈍いので気持ちの上ではなかなか進展しない二人で、ジレジレさせられたが、この不器用さがいい。両思いなのは分かりきっているので、安心してじれったく思っていられるあたりが読みやすかった。
当て馬?の元カレもカッコよかったし、アデレイダがまた可愛らしくて、脇役もそれぞれ味があった。ダンスの舞台をもうちょっと取り入れてもよかった気もするが、特殊な職業が活きていたと思うし、ダンスも恋愛もっていう贅沢なハッピーエンドもよかった。
や〜、面白かった。
どうでもいいが、最初このタイトルとダークな色使いの表紙(キャラの表情とかは小さくてよく見えない)、それと人様の感想を随分前に読んで「攻の態度が悪い」とうっすら記憶していたこともあり、きっと攻がS入ってるんだ、最初はムリヤリ風味、そして行為の後に何か鬼畜な台詞がくるに違いない、と思い込んでいた。で、きっと痛い系だし読むの気が重いわ…と身構えていた。読んだら、あれ、普通…?と。
あらすじも読まずにここまで決め付けてしまうのもどうかと思うが…。妄想が激しいせいで、食わず嫌いが多いのかも。そんなわけで、たぶん実際より3割り増しぐらい爽やかに感じた作品。
昼となく夜となく
2008年5月10日 BL作家た・な・は行ひちわゆか ビブロス 2004/4
タイトルが作品に合ってて、いいなあ。
ネタバレ
------------------------------------------------------
宝石を食べる不老不死の化け物、カズナと、カズナによって破産に追い込まれた男の息子の話。復讐もの。
というわけで、もっとドロドロした話かと思っていたし、実際にドロドロした過去はあるのだが、痛みより悲しみを感じるような話だった。これはキャラの性格によるところが大きいと思う。
主人公の鷹倉は復讐するといっても、たいしたことはしない。家において、家事をさせて、辛く当たるだけ。別にそれが嫌なら出て行けばいいだけという生温さ。その後ムリヤリが入るが、翌日には自己嫌悪に陥って謝ろうとしているし、悲惨な生い立ちのわりには真っ当に育ったなあという感じ。冷たくしようとして、冷たくできないところがいい。
実はカズナのほうが復讐する立場だったと分かるのだが、カズナが鷹倉の気持ちを思いやって過去の真相を語らないところも泣ける。人間のような繊細な心は持ち合わせていないと言うのだが、そんなことはないのだと言動の端々から窺える。不死者の孤独が底辺にずっと存在していて、たまに表面化して、という話の作りもよかった。
二人が別れることになる理由も、お互いを思いやってのことで、優しくて切ない。ラストもよかったなあと思えた。
古本屋で本を買うときは「これ面白い?」といつも友達に聞いてみる。(いつもありがとう)
この作品に関しては「表題作はいいけど、もう1編は趣味に合わないはず」というお答えだった。まあいいや、表題作が面白ければ、と買ってみた。で、しっかり心の準備をして読んでみた。
タイトルに私の趣味的NGワード「花嫁」が入り、もしかしたら一番苦手設定かもしれない監禁もの。
読まないほうがいいかも?と思ったが、文章が読みやすいので、さくさく読めた。思っていたようなダメージも受けなかったが、耽美な話はやっぱり好きじゃない。こういうドロドロした執着系の話ではキャラにさっぱり感情移入できないから面白くもないし、両想いで当人たちは納得しているが傍目には異常な関係性ってやつは読んでいて疲れる。痛くはないけど、勝手に好きなだけやっててくれ、って思っちゃうからダメだ。たぶんこういう話は、そう思っとけばいいんだろうけど。
けど、攻が監禁される話って珍しいような。初めて読んだかも。
タイトルが作品に合ってて、いいなあ。
ネタバレ
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宝石を食べる不老不死の化け物、カズナと、カズナによって破産に追い込まれた男の息子の話。復讐もの。
というわけで、もっとドロドロした話かと思っていたし、実際にドロドロした過去はあるのだが、痛みより悲しみを感じるような話だった。これはキャラの性格によるところが大きいと思う。
主人公の鷹倉は復讐するといっても、たいしたことはしない。家において、家事をさせて、辛く当たるだけ。別にそれが嫌なら出て行けばいいだけという生温さ。その後ムリヤリが入るが、翌日には自己嫌悪に陥って謝ろうとしているし、悲惨な生い立ちのわりには真っ当に育ったなあという感じ。冷たくしようとして、冷たくできないところがいい。
実はカズナのほうが復讐する立場だったと分かるのだが、カズナが鷹倉の気持ちを思いやって過去の真相を語らないところも泣ける。人間のような繊細な心は持ち合わせていないと言うのだが、そんなことはないのだと言動の端々から窺える。不死者の孤独が底辺にずっと存在していて、たまに表面化して、という話の作りもよかった。
二人が別れることになる理由も、お互いを思いやってのことで、優しくて切ない。ラストもよかったなあと思えた。
古本屋で本を買うときは「これ面白い?」といつも友達に聞いてみる。(いつもありがとう)
この作品に関しては「表題作はいいけど、もう1編は趣味に合わないはず」というお答えだった。まあいいや、表題作が面白ければ、と買ってみた。で、しっかり心の準備をして読んでみた。
タイトルに私の趣味的NGワード「花嫁」が入り、もしかしたら一番苦手設定かもしれない監禁もの。
読まないほうがいいかも?と思ったが、文章が読みやすいので、さくさく読めた。思っていたようなダメージも受けなかったが、耽美な話はやっぱり好きじゃない。こういうドロドロした執着系の話ではキャラにさっぱり感情移入できないから面白くもないし、両想いで当人たちは納得しているが傍目には異常な関係性ってやつは読んでいて疲れる。痛くはないけど、勝手に好きなだけやっててくれ、って思っちゃうからダメだ。たぶんこういう話は、そう思っとけばいいんだろうけど。
けど、攻が監禁される話って珍しいような。初めて読んだかも。
くちびるを濡らす恋の雫
2008年1月16日 BL作家た・な・は行萩野シロ プランタン出版 2007/08
初めて読む作者さん。
どうでもいい感想しか書いてません。
ネタバレ。
読もうかなと思ってカバーをかけたときに、珍しく裏表紙のあらすじを読んでみた。間違ってはいないが、この小説を読んでいない人には一読で飲み込むには少々ややこしい。頭の働きの悪い私は1度で意味がわからなかったので、まあいいや、小説を読めば分かるだろうと読み返さなかった。
本屋でこれを手にとってあらすじを買うかどうかの決め手にするなら、私は買わないと思う…。「偶然」を「うんめい」と読ませるまではいいとして、「うんめい!」とルビが振ってあるのはいくらなんでも。コメディでも特別ライトな作風でもないんだし、もうちょっと中身の小説の雰囲気に合わせたほうがいいんじゃないだろうか…。
だからあんまり買ったことがないのか、プラチナ文庫。
あらすじに文句をつけていたら疲れてしまった。我ながら細かいことにうるさいな。
文章は読みやすいし、リズムもいい。時々ぎこちなくなるが、ちょうどいい具合にリズムが崩れるので、味になっている。
受の聡は生活にだらしないタイプだったのに、今では真面目に働いていて、結構しっかりしている。性格もさっぱりしてるし、優しいし、親しみやすい男前受でよかった。
四條はちょーっと情けないというか。すっぱりきっぱり系のように見せかけてあったので、必要なときにはビシッとしてくれるのかと思ったら肩透かしを食った。うーん、小言を言うときだけビシッとされてもなあ。本番でも攻が頑張らない分、受が頑張っていたような…。
日本酒がモチーフ。日本酒って銘柄によって全然味が違うし、よく知らないので冒険したくなくてほとんど飲んだことがないのだが、この作品を読んだら飲みたくなってしまった。
遠回りしながらじっくり進んでいくストーリーが面白かった。
どうでもいいことだが、日本酒とタバコを同時に売り出すのって日本酒的にはいいんだろうか。タバコのにおいは日本酒の妨げにはならないんだろうかとか、ちょっと気になってしまった。…酒にそこまでこだわりがないから、よく分からないけど。
どうでもいいことだが(2)、四條家の家族喧嘩。父親の失言は本当に口が滑ったんだろうなあと思えるが、長男はちょっとひどくないだろうか。いくら日頃から対立していても、親として酒造の師匠として育ててくれた人に「あんたは蔵主失格だ、引退しろ」ってなあ。少しでも尊敬の気持ちがあれば怒ってても言えないし、ましてや武道を修めているなら目上に対する礼儀は弁えていてもよさそうなものだ。
どうでもいいことなんだろうけど、わりと優しい目線で書かれている作品の中で、ここだけきつく感じたので気になってしまった。まあ私の個人的な事情もあって過剰に反応しているんだと思うけど。
初めて読む作者さん。
どうでもいい感想しか書いてません。
ネタバレ。
偶然の再会。逢いたかった!けど、遭いたくなかった?だって今の自分の生き方を決めた、忘れられない男だったのだ!!テキトーに要領のいい聡は、高校時代に一方的に知っていた堅物の蔵元の息子、四條と専門学校で親友に。四條の真っすぐさが煩くて、大好きだった。卒業の夜、獣じみた慾情で日本酒の芳醇な匂いの唇を舐め噛みそして…!あの陶酔も熱も衝撃も落胆も消化されないのに、男前に磨きがかかった四條はムカつくほど爽やかだ。だが今の四條にも実は…。
読もうかなと思ってカバーをかけたときに、珍しく裏表紙のあらすじを読んでみた。間違ってはいないが、この小説を読んでいない人には一読で飲み込むには少々ややこしい。頭の働きの悪い私は1度で意味がわからなかったので、まあいいや、小説を読めば分かるだろうと読み返さなかった。
本屋でこれを手にとってあらすじを買うかどうかの決め手にするなら、私は買わないと思う…。「偶然」を「うんめい」と読ませるまではいいとして、「うんめい!」とルビが振ってあるのはいくらなんでも。コメディでも特別ライトな作風でもないんだし、もうちょっと中身の小説の雰囲気に合わせたほうがいいんじゃないだろうか…。
だからあんまり買ったことがないのか、プラチナ文庫。
あらすじに文句をつけていたら疲れてしまった。我ながら細かいことにうるさいな。
文章は読みやすいし、リズムもいい。時々ぎこちなくなるが、ちょうどいい具合にリズムが崩れるので、味になっている。
受の聡は生活にだらしないタイプだったのに、今では真面目に働いていて、結構しっかりしている。性格もさっぱりしてるし、優しいし、親しみやすい男前受でよかった。
四條はちょーっと情けないというか。すっぱりきっぱり系のように見せかけてあったので、必要なときにはビシッとしてくれるのかと思ったら肩透かしを食った。うーん、小言を言うときだけビシッとされてもなあ。本番でも攻が頑張らない分、受が頑張っていたような…。
日本酒がモチーフ。日本酒って銘柄によって全然味が違うし、よく知らないので冒険したくなくてほとんど飲んだことがないのだが、この作品を読んだら飲みたくなってしまった。
遠回りしながらじっくり進んでいくストーリーが面白かった。
どうでもいいことだが、日本酒とタバコを同時に売り出すのって日本酒的にはいいんだろうか。タバコのにおいは日本酒の妨げにはならないんだろうかとか、ちょっと気になってしまった。…酒にそこまでこだわりがないから、よく分からないけど。
どうでもいいことだが(2)、四條家の家族喧嘩。父親の失言は本当に口が滑ったんだろうなあと思えるが、長男はちょっとひどくないだろうか。いくら日頃から対立していても、親として酒造の師匠として育ててくれた人に「あんたは蔵主失格だ、引退しろ」ってなあ。少しでも尊敬の気持ちがあれば怒ってても言えないし、ましてや武道を修めているなら目上に対する礼儀は弁えていてもよさそうなものだ。
どうでもいいことなんだろうけど、わりと優しい目線で書かれている作品の中で、ここだけきつく感じたので気になってしまった。まあ私の個人的な事情もあって過剰に反応しているんだと思うけど。
最後のテロリスト
2007年12月9日 BL作家た・な・は行 コメント (2)谷崎 泉 二見書房 2007/04、05、06
骨格がしっかりしていそうな雰囲気の表紙やあらすじなので気になってはいたのだが、日常系が好きな私の趣味には合わないだろうとスルーしていた作品。
古本屋で3冊まとめて見かけたので購入。まあたまにはこういう作品もいいかなと。
いえ、秋林さんのご感想があまりに興味深かったので、これは読まねばと。
ネタバレ注意
私の趣味には合わなかったので誉めてません。この作品がお好きな方はその点もご注意ください。
うーん。感想書き上げるのに3時間もかかったけど、この内容なら書かないほうがよかったか…。
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今まで読んだ谷崎作品は『君好き』と『眩暈』、『ドロシーの〜』(雑誌掲載時)だけ。キャラと文章が趣味に合わないので避けていたのだが、残念ながら今回も私には合わないという結論に…。
やはり私にとって最大のネックはあっちこっちへころころ変る視点。さすがに誰の視点なのか分からないということはないし、状況説明シーンでは気にならないのだが、心理描写が多く入る大事な場面になるほど気になってしまう。なにかこう…ぶつ切り感がある。感情移入しかけたところでぶった切られるので、うるさく感じてしまう。
たとえば、二人きりにしてあげたほうがいいだろうと気を利かせて部屋を出て行く場面なら、出て行ったと書けば気を利かせたことぐらい伝わるのに、わざわざ出て行く側の視点に移す。うーん、ここは地の文章もキャラ同様気を利かせてほしい。
同じように気になったのが、「○年後」と入ること。マンガやドラマなら分かりやすくなっていいのだが、小説で多用されると…。章(場面)が変わり、これはいつ?とじれったく思いながら読み進めていくと、さらっと時系列が分かるような一文が入るというスタイルが好きなので、趣味の問題だろうがどうにも味気なく感じてしまう。分かりにくくていい。…ここで端折るなら、○年後から話を始めればよかったのにとつい思ってしまう。
ただ、○年前も本編で書きたかったというのはよく分かる。だって面白いから。ここは削りたくないよね。
あとはやっぱりキャラと要素が多い。それが谷崎作品の持ち味だと思うので、私の趣味に合わないというだけなのだが。
1巻。
面白かった。これからの展開に期待を抱かせつつ、甘いラブストーリーにもなっていて、素直に感情移入しながら楽しめる。凪と威士は微妙に好みじゃないものの、好感の持てるキャラで、あ、谷崎キャラでもこういう共感しやすいタイプいるんだーと感心してしまった。
頭を押さえつけられながら、それでも信頼できる相手を見つけて目標に向かって歩き出す。どうやって二人が成長し、成功していくのかと楽しみになった。ハードな世界で生きていくことになった二人だけど、心のよりどころを見つけたのできっと大丈夫。ポイントを押さえていて上手いし、やっぱりこういう恋愛以外の強い絆はツボ。
2巻。
最初はわくわくしながら読んだ。色々な謎を抱えながら始まった東京での生活、頭脳戦。ところがBL要素が出てきた途端に…あら?と。いくら頭がよくてもカッコよくても、これじゃストーカーじゃないですか。ムリヤリから始まってあっさり落ちる受というのもまったく共感できない。
私にはよくわかんないけど惹かれあってるんだね、とちょっと流しながら読み進めていくと、いきなり中国行き。まあそうだね、いくら助けてあげても、ここからいきなり手を繋いでデートする関係にはなれないだろうしと、とりあえず納得。大陸でタイトルに関わってくるテロリストの話に移行していくのか〜とぼんやり思っていたら、訃報。えー?
3巻。
それじゃあれだ、乗り越えるべき父親役だった氷川が乗り越える前に死んでしまい、宙ぶらりんで放り出されてしまった蓮の葛藤と、そこから立ち直って強くなっていく過程を…あれ、違うの?
話は唐突にセキの仕事関係に。
読み終わって思ったこと。3巻の表紙は的確だ。もし谷崎泉カルトクイズを作る方がいらしたら、ぜひ初級編として採用して欲しい設問がある。
「作中でセキはいくつの携帯電話を所有していたでしょう?」
なんかセキはずっと電話していたような印象がある。
…気を取り直して読み進めた。
セキというキャラは恋愛さえしていなければ、わりと好みのタイプだ。クールで頭がよくて慎重で、情に厚いところがあり、人望もある。前後の流れを気にしなければ、セキが仕事を畳むまでの経緯は面白かった。…恋愛が入ると、流され系のグダグダでどうにも共感しづらいというか、カッコよくない。
江木が好きなので、彼がひどい目にあわないかと最後までスリリングでしたよ。殺伐とした中で和ませてくれたし、忠実な右腕って好きで。
うーん、いっそのことBL要素を大幅に削ってハードなシーンを増やしたほうが、結果的にチラリズム効果でBLとしても楽しめたんじゃないだろうか。威士の恋愛との違いが出ていて面白いことは面白いんだけど、ちょっと物足りない。2巻では「使えそうな男」だったセキが、ラストでは「足手まとい」になっているあたりも残念だ。
南雲と唐沢が出てきた理由がよく分からない。氷川との関係も分からない。永井の話と意外なところで繋がって、点と点が線になるというのを期待していたので、消化不良な気分。…タイトルと永井の存在がちょっと据わりが悪いというか。もしかして書きたいテーマが途中で変っちゃったのかとさえ疑ってしまう。
誰だったかな。自分の作品の時系列とか細かい設定が分からなくなっちゃったけど、担当さんが年表を作ってくれて助かりました、とあとがきに書いてる作家さんがいたのを思い出した。
谷崎先生に必要なのは伏線回収チェック表かもしれない。もっとも、忘れているんじゃなくて、すべてを語る必要はないという判断なのかもしれないが。その場合は処置なしだ。そういうものだと読者のほうが慣れるしかない。
それにしても威士はいい男になったなあと。威士と蓮の絆と、興津の行く末に主眼を置いたほうがまとまりもよかったし、面白かったんじゃないかな。5冊ぐらいにすれば、セキを主役に置く話を挟んでも十分その路線でいけたと思う。
(小説130-132)
骨格がしっかりしていそうな雰囲気の表紙やあらすじなので気になってはいたのだが、日常系が好きな私の趣味には合わないだろうとスルーしていた作品。
古本屋で3冊まとめて見かけたので購入。まあたまにはこういう作品もいいかなと。
いえ、秋林さんのご感想があまりに興味深かったので、これは読まねばと。
ネタバレ注意
私の趣味には合わなかったので誉めてません。この作品がお好きな方はその点もご注意ください。
うーん。感想書き上げるのに3時間もかかったけど、この内容なら書かないほうがよかったか…。
----------------------------------------------------
今まで読んだ谷崎作品は『君好き』と『眩暈』、『ドロシーの〜』(雑誌掲載時)だけ。キャラと文章が趣味に合わないので避けていたのだが、残念ながら今回も私には合わないという結論に…。
やはり私にとって最大のネックはあっちこっちへころころ変る視点。さすがに誰の視点なのか分からないということはないし、状況説明シーンでは気にならないのだが、心理描写が多く入る大事な場面になるほど気になってしまう。なにかこう…ぶつ切り感がある。感情移入しかけたところでぶった切られるので、うるさく感じてしまう。
たとえば、二人きりにしてあげたほうがいいだろうと気を利かせて部屋を出て行く場面なら、出て行ったと書けば気を利かせたことぐらい伝わるのに、わざわざ出て行く側の視点に移す。うーん、ここは地の文章もキャラ同様気を利かせてほしい。
同じように気になったのが、「○年後」と入ること。マンガやドラマなら分かりやすくなっていいのだが、小説で多用されると…。章(場面)が変わり、これはいつ?とじれったく思いながら読み進めていくと、さらっと時系列が分かるような一文が入るというスタイルが好きなので、趣味の問題だろうがどうにも味気なく感じてしまう。分かりにくくていい。…ここで端折るなら、○年後から話を始めればよかったのにとつい思ってしまう。
ただ、○年前も本編で書きたかったというのはよく分かる。だって面白いから。ここは削りたくないよね。
あとはやっぱりキャラと要素が多い。それが谷崎作品の持ち味だと思うので、私の趣味に合わないというだけなのだが。
1巻。
面白かった。これからの展開に期待を抱かせつつ、甘いラブストーリーにもなっていて、素直に感情移入しながら楽しめる。凪と威士は微妙に好みじゃないものの、好感の持てるキャラで、あ、谷崎キャラでもこういう共感しやすいタイプいるんだーと感心してしまった。
頭を押さえつけられながら、それでも信頼できる相手を見つけて目標に向かって歩き出す。どうやって二人が成長し、成功していくのかと楽しみになった。ハードな世界で生きていくことになった二人だけど、心のよりどころを見つけたのできっと大丈夫。ポイントを押さえていて上手いし、やっぱりこういう恋愛以外の強い絆はツボ。
2巻。
最初はわくわくしながら読んだ。色々な謎を抱えながら始まった東京での生活、頭脳戦。ところがBL要素が出てきた途端に…あら?と。いくら頭がよくてもカッコよくても、これじゃストーカーじゃないですか。ムリヤリから始まってあっさり落ちる受というのもまったく共感できない。
私にはよくわかんないけど惹かれあってるんだね、とちょっと流しながら読み進めていくと、いきなり中国行き。まあそうだね、いくら助けてあげても、ここからいきなり手を繋いでデートする関係にはなれないだろうしと、とりあえず納得。大陸でタイトルに関わってくるテロリストの話に移行していくのか〜とぼんやり思っていたら、訃報。えー?
3巻。
それじゃあれだ、乗り越えるべき父親役だった氷川が乗り越える前に死んでしまい、宙ぶらりんで放り出されてしまった蓮の葛藤と、そこから立ち直って強くなっていく過程を…あれ、違うの?
話は唐突にセキの仕事関係に。
読み終わって思ったこと。3巻の表紙は的確だ。もし谷崎泉カルトクイズを作る方がいらしたら、ぜひ初級編として採用して欲しい設問がある。
「作中でセキはいくつの携帯電話を所有していたでしょう?」
なんかセキはずっと電話していたような印象がある。
…気を取り直して読み進めた。
セキというキャラは恋愛さえしていなければ、わりと好みのタイプだ。クールで頭がよくて慎重で、情に厚いところがあり、人望もある。前後の流れを気にしなければ、セキが仕事を畳むまでの経緯は面白かった。…恋愛が入ると、流され系のグダグダでどうにも共感しづらいというか、カッコよくない。
江木が好きなので、彼がひどい目にあわないかと最後までスリリングでしたよ。殺伐とした中で和ませてくれたし、忠実な右腕って好きで。
うーん、いっそのことBL要素を大幅に削ってハードなシーンを増やしたほうが、結果的にチラリズム効果でBLとしても楽しめたんじゃないだろうか。威士の恋愛との違いが出ていて面白いことは面白いんだけど、ちょっと物足りない。2巻では「使えそうな男」だったセキが、ラストでは「足手まとい」になっているあたりも残念だ。
南雲と唐沢が出てきた理由がよく分からない。氷川との関係も分からない。永井の話と意外なところで繋がって、点と点が線になるというのを期待していたので、消化不良な気分。…タイトルと永井の存在がちょっと据わりが悪いというか。もしかして書きたいテーマが途中で変っちゃったのかとさえ疑ってしまう。
誰だったかな。自分の作品の時系列とか細かい設定が分からなくなっちゃったけど、担当さんが年表を作ってくれて助かりました、とあとがきに書いてる作家さんがいたのを思い出した。
谷崎先生に必要なのは伏線回収チェック表かもしれない。もっとも、忘れているんじゃなくて、すべてを語る必要はないという判断なのかもしれないが。その場合は処置なしだ。そういうものだと読者のほうが慣れるしかない。
それにしても威士はいい男になったなあと。威士と蓮の絆と、興津の行く末に主眼を置いたほうがまとまりもよかったし、面白かったんじゃないかな。5冊ぐらいにすれば、セキを主役に置く話を挟んでも十分その路線でいけたと思う。
(小説130-132)
チョコレートのように
2007年11月20日 BL作家た・な・は行ひちわゆか 幻冬舎コミックス 2007/11
2001年に他社からノベルスが出ていて、そっちは先輩にお借りして既読。
というわけで再読なのでノーカウントかなと思っていたのだが、書き下ろしの続編付きだし、さらに…!
ノベルスに収録されているらしい『ギルティ』という話をまったく覚えてない。すっかりさっぱり覚えていない。名作とか書いてあるのに。覚えてないのが悔しいし、思い出せないのが気持ち悪い〜。
というわけで、これはもう別の本だ。私の中では区別する。
記録の付け方は気分しだい。初読でも気分が乗らないと無視することも…。
ネタバレ。
------------------------------------------------------
ついでだから再読の感想を。
『SASRA』の感想を見て回ってるときに、ひちわゆかはエロが濃いぐらいのことを書いている方がいらして、そうか〜?と思ったのだが、そうなのかもしれない。私の中でひちわ作品=『十三階の〜』なので、なんだかものすごくストイックな印象になっていたらしい。
この梶本に関してもチョコとアニメの好きな子供っぽいオジさんというイメージしか残っていなかったので、読み返してみて、結構感じが悪いオジサンだったのねーと驚いた。それに服装のセンスはいいらしいが、その他のセンスがどうにも。悪いオヤジじゃないが、カッコよくもないんだよなあ。
好きな場面は初読時と変わってなかった。冒頭の出会いのシーンと、ゴルフ場のロッカールームのシーンが好きで、とくに印象に残っている。イラストとは違うビジュアルつきで頭の中に残っていたということは、それだけモウソウしやすかったんじゃないかと。
面白い作品なんだけど、ちょっとだけ残念なのが、結局主人公のプロジェクトが盗まれたまま終わっちゃうことかなあ。別に復讐しなくてもいいし、最初から勝負はついているわけだし、最終的には自分の手元に戻ってきたわけだけど。棚ぼたで戻ってきたところが引っかかるというか、いまいちすっきりしないというか。
まあ趣味の問題なので、結果的に相手が自滅して主人公は成功を収めたわけだから、それでいいでしょって言われたらそれまでなんだけど。
本編でちょっと気になっていた部分に、書き下ろしでさりげなくフォローが入っているのがよかった。
(小説124)
2001年に他社からノベルスが出ていて、そっちは先輩にお借りして既読。
というわけで再読なのでノーカウントかなと思っていたのだが、書き下ろしの続編付きだし、さらに…!
ノベルスに収録されているらしい『ギルティ』という話をまったく覚えてない。すっかりさっぱり覚えていない。名作とか書いてあるのに。覚えてないのが悔しいし、思い出せないのが気持ち悪い〜。
というわけで、これはもう別の本だ。私の中では区別する。
記録の付け方は気分しだい。初読でも気分が乗らないと無視することも…。
ネタバレ。
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ついでだから再読の感想を。
『SASRA』の感想を見て回ってるときに、ひちわゆかはエロが濃いぐらいのことを書いている方がいらして、そうか〜?と思ったのだが、そうなのかもしれない。私の中でひちわ作品=『十三階の〜』なので、なんだかものすごくストイックな印象になっていたらしい。
この梶本に関してもチョコとアニメの好きな子供っぽいオジさんというイメージしか残っていなかったので、読み返してみて、結構感じが悪いオジサンだったのねーと驚いた。それに服装のセンスはいいらしいが、その他のセンスがどうにも。悪いオヤジじゃないが、カッコよくもないんだよなあ。
好きな場面は初読時と変わってなかった。冒頭の出会いのシーンと、ゴルフ場のロッカールームのシーンが好きで、とくに印象に残っている。イラストとは違うビジュアルつきで頭の中に残っていたということは、それだけモウソウしやすかったんじゃないかと。
面白い作品なんだけど、ちょっとだけ残念なのが、結局主人公のプロジェクトが盗まれたまま終わっちゃうことかなあ。別に復讐しなくてもいいし、最初から勝負はついているわけだし、最終的には自分の手元に戻ってきたわけだけど。棚ぼたで戻ってきたところが引っかかるというか、いまいちすっきりしないというか。
まあ趣味の問題なので、結果的に相手が自滅して主人公は成功を収めたわけだから、それでいいでしょって言われたらそれまでなんだけど。
本編でちょっと気になっていた部分に、書き下ろしでさりげなくフォローが入っているのがよかった。
(小説124)
プラクティス
2007年9月13日 BL作家た・な・は行
ひちわゆか ビブロス 2004/09
画像を出すのに苦労した…。著者名と書名じゃ出てこないし。その片方ずつでも出てこない。ISBNでもダメ。
正解は書名+レーベル名だった。検索して出すと、レーターさんの名前で出てくるので、そのせい?
それにしても、稲荷屋房之介のイラストは濃いなあ。上手だなーと思うんだけど、その前にいつも濃いなあと思ってしまう。
ネタバレ感想。
-----------------------------------------------------
面白かった。
このひとことで感想を終わらせてもいいぐらいだ。面白いけど、最初から最後までバカップルの話なので、とても感想が書きづらい。
時々ついていけない部分もあったが、まあバカップルだからと思えば大丈夫なもので。最後までサクサク読めた。
攻は私の趣味には合わないが、一般的にかっこいい攻なんじゃないかと。包容ヘタレワンコ年下攻。包容とヘタレがセットになっている…ような気がする。次男で開業医だなんて、お買い得な歯科医。受に対しては下手に出ているのか、操縦しているのか、よく分からない。主治医と患者が旅先の居酒屋で会ってしまう偶然は、BLFT的なものかと思っていたが、攻が仕組んでいてもとくに驚かない…。
受は仕事のできるクールビューティー。こちらもちょっと趣味からはずれたが、好感の持てるキャラだった。
なんで見た目どおりにモテていないのか、ちょっとよく分からない。しかも前の男が最低で。なんでそんなのと付き合っていたのかと思ってしまうが、この受がそれほど好きだったのなら、結構いい男なのかもしれないとか、ちょっと興味が……。
出張先のホテルで目が覚めたら隣に見知らぬ男が寝ていたっていうよく見かけるシチュで始まるが、最近、自分がこのシチュが好きだってことに気付いた。なんでだ…。なんとなくそんな趣味は持ちたくない……。
うーん。あとがきに2巻が出ると書いてあったが、出るんだろうか。新装版を出すのにあんまり乗り気じゃない出版社の都合なのか、単に続きが書けないだけなのか。その相乗効果って気もするなあ。
(小説81)
画像を出すのに苦労した…。著者名と書名じゃ出てこないし。その片方ずつでも出てこない。ISBNでもダメ。
正解は書名+レーベル名だった。検索して出すと、レーターさんの名前で出てくるので、そのせい?
それにしても、稲荷屋房之介のイラストは濃いなあ。上手だなーと思うんだけど、その前にいつも濃いなあと思ってしまう。
ネタバレ感想。
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面白かった。
このひとことで感想を終わらせてもいいぐらいだ。面白いけど、最初から最後までバカップルの話なので、とても感想が書きづらい。
時々ついていけない部分もあったが、まあバカップルだからと思えば大丈夫なもので。最後までサクサク読めた。
攻は私の趣味には合わないが、一般的にかっこいい攻なんじゃないかと。包容ヘタレワンコ年下攻。包容とヘタレがセットになっている…ような気がする。次男で開業医だなんて、お買い得な歯科医。受に対しては下手に出ているのか、操縦しているのか、よく分からない。主治医と患者が旅先の居酒屋で会ってしまう偶然は、BLFT的なものかと思っていたが、攻が仕組んでいてもとくに驚かない…。
受は仕事のできるクールビューティー。こちらもちょっと趣味からはずれたが、好感の持てるキャラだった。
なんで見た目どおりにモテていないのか、ちょっとよく分からない。しかも前の男が最低で。なんでそんなのと付き合っていたのかと思ってしまうが、この受がそれほど好きだったのなら、結構いい男なのかもしれないとか、ちょっと興味が……。
出張先のホテルで目が覚めたら隣に見知らぬ男が寝ていたっていうよく見かけるシチュで始まるが、最近、自分がこのシチュが好きだってことに気付いた。なんでだ…。なんとなくそんな趣味は持ちたくない……。
うーん。あとがきに2巻が出ると書いてあったが、出るんだろうか。新装版を出すのにあんまり乗り気じゃない出版社の都合なのか、単に続きが書けないだけなのか。その相乗効果って気もするなあ。
(小説81)
だらり
2007年7月6日 BL作家た・な・は行あー、秋のお庭の準備をしなくては…。今月中に終わらせないと次の予定に差し障りがあるし。と思いつつ、月曜から4連敗中。
もちろんただのサボリが一番大きい理由だけど、本の感想にやけに熱が入っているのもいけないんじゃないかと。で、なんで感想を書くのに熱心なのかというと、日記ネタがないからで…。
どんなにダラダラでも日記を書いたほうがいいんじゃないかと思いついたり。まあ一時的な思い付きであって、実行できるかどうかはともかく…。
ダイエットは理想体重になったので一昨日から油断中。というわけで、今夜あたりまた体重計に八つ当たりすることになるんじゃないかと。うう…。
鷹/守諫/也『夜の/声冥/々たり』
いちいち注意書きするとうるさいので、まとめて。
この感想はあくまで私の趣味と感覚の問題で書いているので、他人にとっては参考にならないかと思います。作品の良し悪しとも関係ないです。
個人の感想なんだからそれが普通なんだろうけど、今回は特に「これは好き嫌いの問題だよなあ」と思うことが多かったので。
薄暗い雰囲気がBLというよりJUNEっぽい感じだった。
暗い話ならウェットで重いほうが好みなんだけど、この作品はキャラの心情に深く踏み込まないのでドライな印象で好みではなかった。
話として面白くはあったけど、恋愛ものとしては物足りない。恋愛ものだからといって必ずしも感情移入が必要ではないのだろうが、それがないと読んでいて退屈で……。
作品の雰囲気=受の雰囲気って感じだったので、最後まで受の魅力が分からなかったことも影響したのかな。脇キャラが多くて、神と背後霊の視点の使い分け(?)もどうにも……。
別に文句をつけるようなところもないけど(それが悪いとは全く思わないんだけど)、とにかく感覚的に好きになれなかった作品。
(小説51)
もちろんただのサボリが一番大きい理由だけど、本の感想にやけに熱が入っているのもいけないんじゃないかと。で、なんで感想を書くのに熱心なのかというと、日記ネタがないからで…。
どんなにダラダラでも日記を書いたほうがいいんじゃないかと思いついたり。まあ一時的な思い付きであって、実行できるかどうかはともかく…。
ダイエットは理想体重になったので一昨日から油断中。というわけで、今夜あたりまた体重計に八つ当たりすることになるんじゃないかと。うう…。
鷹/守諫/也『夜の/声冥/々たり』
いちいち注意書きするとうるさいので、まとめて。
この感想はあくまで私の趣味と感覚の問題で書いているので、他人にとっては参考にならないかと思います。作品の良し悪しとも関係ないです。
個人の感想なんだからそれが普通なんだろうけど、今回は特に「これは好き嫌いの問題だよなあ」と思うことが多かったので。
薄暗い雰囲気がBLというよりJUNEっぽい感じだった。
暗い話ならウェットで重いほうが好みなんだけど、この作品はキャラの心情に深く踏み込まないのでドライな印象で好みではなかった。
話として面白くはあったけど、恋愛ものとしては物足りない。恋愛ものだからといって必ずしも感情移入が必要ではないのだろうが、それがないと読んでいて退屈で……。
作品の雰囲気=受の雰囲気って感じだったので、最後まで受の魅力が分からなかったことも影響したのかな。脇キャラが多くて、神と背後霊の視点の使い分け(?)もどうにも……。
別に文句をつけるようなところもないけど(それが悪いとは全く思わないんだけど)、とにかく感覚的に好きになれなかった作品。
(小説51)
李歐
2006年2月21日 BL作家た・な・は行
高村 薫 講談社 1999/02 ¥750
手元に本がないので、記憶を頼りにネタバレ感想を。
-------------------------------------------------------
まずは、裏表紙あらすじ。
なかなか読みたい気持ちをあおってくれる、素敵な紹介なのですが、一彰を平凡なアルバイト学生だったと書くのはどうかと思います…。彼は最初から麻薬を手に入れることができたり、助教授の奥さんと不倫してたり、拳銃を隠し持ってたりしましたが……。
まあ、そんな突っ込みはともかく、男性同士の恋愛に興味のない読者がこの話を読んで、どんな感想を抱くのか気になります。
(関係ないですが、菊地秀行のメフィストのシリーズを読んでいる中年男性を見かけたときも、その辺の描写はどう受け止めているのだろうと気になりました…)
真面目に感想を書いても、たいしたことは書けそうのにないので、少々腐った視点で切れ切れに書きたいと思います。
全体を通して旋盤比率の高い本なので、なんだか旋盤工って素敵って洗脳をされてしまいます。今回は再読でしたので、初読のときより旋盤シーンが読みやすかったです。
敦子は…これ以上出番が多かったら邪魔に思ったでしょうが(…)なかなか絶妙な登場の仕方をするので、結構好きです。ちょっと冴えない助教授の旦那との結婚の経緯が気になりました。
李歐は登場場面が少ないのに、読者にも一彰にも忘れられることがなく、いちいち鮮やかで格好いいです。にしても、十五年は待たせすぎかと思いますが。
一彰が結婚したのは、彼が結婚していると知った後だったとかいうのも、要チェックポイントでした。(子供ができたからだという事実は無視…)
刑務所と聞くと、ちょっと妄想してしまうという方にも大満足な小説ですが、直接の描写より、後から一彰が原口との関係を田丸に聞かれて、「男同士が雑居房で(中略)察してください」と、さらりと説明するところがよかったです。
…李歐に絡む場面は大体全部が楽しくて仕方のない場面でしたが、最後のほうはかなり焦らされました。焦らされてる(?)場面も十分面白いのに、そんなことより!、そうじゃなくて!と騒ぎたくなりました。最後の一ページですっきりしましたが。
まあ、でも、そういったサービス(?)がなかったとしても、十分面白かったと思います。
手元に本がないので、記憶を頼りにネタバレ感想を。
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まずは、裏表紙あらすじ。
なかなか読みたい気持ちをあおってくれる、素敵な紹介なのですが、一彰を平凡なアルバイト学生だったと書くのはどうかと思います…。彼は最初から麻薬を手に入れることができたり、助教授の奥さんと不倫してたり、拳銃を隠し持ってたりしましたが……。
まあ、そんな突っ込みはともかく、男性同士の恋愛に興味のない読者がこの話を読んで、どんな感想を抱くのか気になります。
(関係ないですが、菊地秀行のメフィストのシリーズを読んでいる中年男性を見かけたときも、その辺の描写はどう受け止めているのだろうと気になりました…)
真面目に感想を書いても、たいしたことは書けそうのにないので、少々腐った視点で切れ切れに書きたいと思います。
全体を通して旋盤比率の高い本なので、なんだか旋盤工って素敵って洗脳をされてしまいます。今回は再読でしたので、初読のときより旋盤シーンが読みやすかったです。
敦子は…これ以上出番が多かったら邪魔に思ったでしょうが(…)なかなか絶妙な登場の仕方をするので、結構好きです。ちょっと冴えない助教授の旦那との結婚の経緯が気になりました。
李歐は登場場面が少ないのに、読者にも一彰にも忘れられることがなく、いちいち鮮やかで格好いいです。にしても、十五年は待たせすぎかと思いますが。
一彰が結婚したのは、彼が結婚していると知った後だったとかいうのも、要チェックポイントでした。(子供ができたからだという事実は無視…)
刑務所と聞くと、ちょっと妄想してしまうという方にも大満足な小説ですが、直接の描写より、後から一彰が原口との関係を田丸に聞かれて、「男同士が雑居房で(中略)察してください」と、さらりと説明するところがよかったです。
…李歐に絡む場面は大体全部が楽しくて仕方のない場面でしたが、最後のほうはかなり焦らされました。焦らされてる(?)場面も十分面白いのに、そんなことより!、そうじゃなくて!と騒ぎたくなりました。最後の一ページですっきりしましたが。
まあ、でも、そういったサービス(?)がなかったとしても、十分面白かったと思います。
十三階のハーフボイルド〈1〉
2005年12月7日 BL作家た・な・は行
ひちわ ゆか 新書館 2005/09 ¥620
どうしようかなーどうしようかなー、とうだうだ悩んだ挙句、買い逃して店頭で見かけなくなってしまった。
(ひと月〜ふた月前ぐらいのBL新刊はどこでも品薄だ…)
あらあらあら…これはご縁がなかったのねと諦めていたら、
なんだか無性に本が買いたい気分のときに再会したので、運命を感じて買った本。
以下、ネタバレあり
----------------------------------------------------------
うう、好みだ…。なんでもっと早く買わなかったんだろう……と後悔した。
連載中に雑誌で読んだときは、それほど好きでもなかったんだけど。確か、猫探ししてる途中で飽きたような。
通しで読んでみると面白い。キャラも好みだ。
ヘタレ攻の原もいいけど、やっぱり(?)奎吾が好みだった。
彼の出番が少ないのは原のヘタレぶりのせい?だと思うと、ちょっと恨めしいわ〜とか思いつつ読んだ。
…ジレジレしてるとこが面白いんだけど。
このまましばらく片思いでも楽しいかもしれない。
13階まで階段…。そんな勤め先なら運動不足にならないだろうなあ。
にしても、続きはさくさく出るのかな。
----------------------------------------------------------
おお。タイトル横の巻数は「ちょっと、奥さん、コメントつきましたよ」マークと見分けがつくように、角ばっているようで。
-----------------------------------------------------
追記
ちょっと失礼な感想を書いてしまったので、直しました。
…私としては誉めたつもりで書いたのですが、誉め言葉じゃなかったので。ヘタレ系は誉めるのが難しいです。
どうしようかなーどうしようかなー、とうだうだ悩んだ挙句、買い逃して店頭で見かけなくなってしまった。
(ひと月〜ふた月前ぐらいのBL新刊はどこでも品薄だ…)
あらあらあら…これはご縁がなかったのねと諦めていたら、
なんだか無性に本が買いたい気分のときに再会したので、運命を感じて買った本。
以下、ネタバレあり
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うう、好みだ…。なんでもっと早く買わなかったんだろう……と後悔した。
連載中に雑誌で読んだときは、それほど好きでもなかったんだけど。確か、猫探ししてる途中で飽きたような。
通しで読んでみると面白い。キャラも好みだ。
ヘタレ攻の原もいいけど、やっぱり(?)奎吾が好みだった。
彼の出番が少ないのは原のヘタレぶりのせい?だと思うと、ちょっと恨めしいわ〜とか思いつつ読んだ。
…ジレジレしてるとこが面白いんだけど。
このまましばらく片思いでも楽しいかもしれない。
13階まで階段…。そんな勤め先なら運動不足にならないだろうなあ。
にしても、続きはさくさく出るのかな。
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おお。タイトル横の巻数は「ちょっと、奥さん、コメントつきましたよ」マークと見分けがつくように、角ばっているようで。
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追記
ちょっと失礼な感想を書いてしまったので、直しました。
…私としては誉めたつもりで書いたのですが、誉め言葉じゃなかったので。ヘタレ系は誉めるのが難しいです。