霜島ケイ  小学館 2009/07

完結。面白かった~!
ラストがとくに好きだなー。
続いてくれると嬉しい。

ずっと500円台だったのにいきなり値段が上がっていて驚いていたら、ドラマCDつきだった。
これは今度聴こうと思ってるけど、イヤフォンとかヘッドフォンを持ってないから、当分先かな……。
佐々木禎子 幻冬舎コミックス 2009/07

幻狼fantasia novels。

ネタバレ
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佐々木さんのキャラ立ち小説かー、どうしようかなーとちょっと迷ったのだが買ってみた。オタクのホストっていうキャラ設定が気になったので。
主人公の玲音のヘタレぶりもいいし、友人のオタクたちもそれぞれ個性的で楽しい。引きこもりの池上や情報屋の武藤というキャラが佐々木さんらしいなあとか。
期待以上に面白かった。
3話入ってるけど、人捜し→ストーカーと話は続いている。基本はドタバタコメディだけど人情もあり、玲音の考え方とか共感できる部分も多い。
オタ描写が特に楽しかった。私は愛の足りないオタだから、分かるような分からないような。元ネタは有名なものが多いから、アニメを見ない私でもしっかり分かって笑えた。
ただ途中からナツキが目立ちすぎて、ちょっとうるさかった。いくら女王様系のコスプレイヤーといっても、他の個性あふれるキャラの出番が削られてしまいバランスが悪かった。みどりなんて最初は面白いキャラだったのに、ナツキが出てきてからは影が薄くなってしまったような…。
みんなでわいわいが、この作品のよさだし。
オタクを学生にしないで、ホストにしたのがよかったと思う。意外性やギャップもあるし、玲音がそれなりに人生経験を積んだ上で人や事件を見ているという前提ができて、話や人柄に説得力がある。
ちょっとしか出てこないけど、画廊の涼子さんとか、いいキャラだったなと。面白いだけじゃなく、こういう真っ当なキャラも出てくるところが読みやすい。
あと人質?にとった絵を踏みつける場面。ひでーっていう視点がちゃんと出てくるところに安心できた。ラノベやアニメならスルーしてもいいところではあると思うけど、そこを押さえてくるのが佐々木さんらしい。
発売日。

Calling 2

2009年6月30日 読書
幻冬舎コミックス 2009/06


画像でましたー。

今回も面白かった♪
榎田尤利 角川書店 2004/6

どうでもいいことだがこの本を探すとき、長いタイトルを入れるのは面倒だし、著者名は変換が面倒くさいし…ということで、「アリトス」で検索した。
「アリトス」もちゃんと検索結果に出たが、「ア○オスの間違いではありませんか?」と赤字で書かれた。
便利な機能だと思うし、本当に間違えてて助かることもあるんだけど、たまにイラつかされる……。


ネタバレ
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このシリーズは巻を追うごとに面白くなってくる。わたしには3巻が一番面白かった。
ようやくアリトスが活躍したなあという感じ。優人や友達の成長も見られて、きれいにまとまっていた。
赤間はそのうち出てくるんだろうなあと思ってたけど、意外な登場の仕方だった。それにしても、子供向けに書いてるわりにトーンが暗いシリーズだった。主人公が暗く悩んでるんじゃなくて、事実が重いという方向なので、読みづらいって子もいそうだ。
けど、物語の着地点はさわやかで、じんわりとしたハッピーエンドで、いつも通りにバランスがいい。重かった分、軽くなったときのカタルシスも大きかった。
3巻のタイトルはとくに好きだなあ。

やっぱりエダさんはハイアベレージな作家さんだと改めて思った。
…「さすが」っていうのは書き飽きてきたので。
榎田尤利 角川書店 2003/10

ネタバレ
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1巻より面白くなった。物足りなさが解消されてきたような感じ。
エダさんは結構暗いエピソードを書くのが好きだよなあと思った。暗いのはいいんだけど、なんで吸血鬼ものでこういう内容にしたのかがよく分からない。まあ理由が必要ってわけではないけど、ちょっと据わりの悪さを感じた。アリトスは学校の先生になったし、今度の事件も吸血鬼が犯人だったんだけど、学校=友達=事件ってラインとアリトスの絡み方が弱くて、なんだか無理に絡めているような気がしてしまった。もうちょっとアリトスとの友情?のほうに焦点を絞ってくれたほうが読みやすかった。
そんなわけで相変わらず吸血鬼ものに対して求めるような要素はあまり出てこない。でも今回はアリトスの夢という形で過去の話が少し出てきて、その場面では多少雰囲気があったかなあと。
榎田尤利 角川書店 2003/05

吸血鬼ってモチーフが好きだから、以前から気になっていた作品。

ネタバレ
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アリトスとの出会い編という感じで、よく分からなかった。まあまだ1巻だからかな。
やっぱり吸血鬼ものには色気が欲しい。恋愛絡めてほしいとか、そういう意味じゃなく。もちろんニアにしてほしいって意味でもなく!(狙い過ぎたニア作品にはもう飽きた)
…雰囲気的に、という意味で。
主人公の友情を巡る話やおばあちゃんの話も面白かったけど、正直物足りなかった。

でも私が10代前半の頃に読んでた少女小説は、もっとブレが大きかった。1冊目は元気がいいけどシリーズも数冊目になってくると作者がナーバスになってしまい、それがモロに作品をダークにしてしまったり、何をいってるのか分からん…というような展開になったり。良くも悪くも安定感がない作品が多かった気がする。(そのへんの引っ掛かりが、感じやすい10代の気持ちにフィットするという意味では、悪い側面ばかりじゃないはず…)
そういう意味で、重いテーマを扱いながらも安心して読めるのは、さすがエダさんだなあと思った。
講談社 1995/10

全体的に飾りが少ないけど、情熱や喪失が深いので、地味という印象もなかった。
他の作品に比べて静かな雰囲気なので、静かな週末の夜に読むのにぴったりな作品。多分、落ち着いて読まないと面白くないし、主人公の心情も理解しづらいと思う。
一つひとつの場面でメッセージを解釈しようとするより、自分なりに感じ取ろうとしながら読むのが楽しい。エンターテイメント小説とそこらへんが違っているから、読むとちょっと消耗するけど、刺激的でよかった。

発売日に68万部

2009年5月29日 読書
発売前から増刷してて今は4刷とかいうニュースを読んで、ついついハードカバーで買ってしまった。文庫じゃないと読めないんだけどな…。でもせっかく買ったし、頑張ってハードカバーを通勤の友に…と思ったが、無茶だった。持ち歩ける厚さじゃなかった。文庫と違って持ち歩くと本が傷みそうだし。

ところでわたしの買ったこれは何刷?
ファン心理としては当然1刷が欲しいわけだけど(文庫を買うと四十二刷とか書いてあって驚くことが…)、何十万部も出てるのにこだわっても意味ないか~と思ったりもしながら、当たり外れを確かめるような気分で奥付を見てみたが、発行日しか書いてなかった。うーん、どこに書いてあるんだろう? 書かないのかなあ。本によっては1刷でもそう書いてあるみたいだけど。
まあとりあえず、気合を入れないと読めそうにないから、しばらく積読で。しまう場所を確保しないと……。


てーがく給付金をもらった。なんか時期が悪いなあ。自動車税の足しにしたって感じで、ちっとももらった気がしない。ばら撒かれるより税金減らしてくれたほうが、ありがたみがあったかも。
まあそれとは関係なく、6月は自分へのプレゼントを色々買ってしまおうかなと楽しく計画中。酒とかコーヒーとか紅茶とかハチミツとか。…なんでか飲み物ばっかり。
黒川博行 東京創元社 2005/6

もとは文芸春秋かな。86年にこの作品でサントリーミステリー大賞を受賞しているそうだから、結構古い作品。

懐かしくなって再読。

ネタバレ
滋賀県北部の余呉湖で、身元不明の死体が発見された。唯一の手がかりは、胃の中にあった宝石キャッツアイ。続いて京都の美大生、大阪の日雇労働者が相次いで殺害され、ともにキャッツアイを口に含んでいた。事件の鍵は殺された美大生が死の直前に旅行していたインドにあると、啓子と弘美は一路彼の地へ旅立つ…。第4回サントリーミステリー大賞を受賞した、黒川博行の出世作。


やっぱり面白かった。
派手な作品には派手な作品のよさがあるように、この作品には地味な作品ならではのよさがあると思う。天才で奇人変人な探偵が奇想天外なトリックを解いていく派手な作品も好きだけど、普通の刑事が出てきて、地道に事件を解決する話もいいなあと。
解説によると「華がない」とかいう理由で上記の賞を2回逃し、3度目の正直だったそうなので、地味って言っちゃいけないのかもしれないが…。
でも、出てくる刑事がおっさんなのがいいと思う。鋭いタイプなんだけど、現場の叩き上げで冴えない風体で靴底すり減らして捜査してるっていうのが、刑事ものの醍醐味っていうか!(いや私の趣味としての醍醐味だけど)
まあこの作品、探偵と助手役は美人女子大生コンビなんだけど(笑)
ただ、この女子大生は美人だし行動力も度胸もあるけど、とっても庶民的というか、名探偵振りを発揮するのに、いたって感覚が普通なところが親しみやすい。気取りがないっていえばいいのか。
というわけで、登場人物は魅力的でありながら、無理がないというか、自然な人物造詣になっていて、話も宝石の密輸が絡んだ連続殺人と、なかなか派手な設定なのに、ストーリーは地に足が着いていて読みやすい。テンポもいいし、事件解決のためにインドまでいってしまうという展開で、まったく飽きさせない。しかも登場人物の心情もおざなりになっていない。ミステリ読んでると心理描写が薄くてイヤなことがあるけど、これはクドクドせずに心情もしっかり織り込んでいっていてバランスがよかった。
なんといっても、面白い。
やっぱり好きだな~。

タイトルも素敵だなと思ってたんだけど、これは担当編集者さんが考えたものだそうで。センスのある担当さんでよかったですね。

TVピープル

2009年5月24日 読書
文藝春秋 1993/05

怖い話と哀しい話ばっかりだった。
どれも面白い。


ネタバレ
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怖いほうでは、『眠り』がとくに面白かった。
家事や子育てという「現実」を義務としてこなしていく部分では共感する。いつもそんなことばっかり考えてるわけじゃないけど、ときにはそう感じる、と共感する人は多いんじゃないかと思った。「自分だけの時間」は羨ましいような感じ。何かに打ち込める時間は持とうと思えば持てるけど、残念ながら集中力のほうが続かないし…。でも「眠りによる治癒」を否定し、「意識を拡大」させていく主人公が孤独になっていき、死を見つめる姿はとても危うい。日常から逸脱し、解放され、水面下でじわじわと追い込まれていくような雰囲気が怖かった。

哀しいほうでは『我らの時代のフォークロア』がよかった。
昔、高い壁の前で「ここから出て行こう」と差し出した手を、彼女に振り払われてしまったときの悲しさと無力感を思い出した。本当に「おお笑い」はできない……。

しばらくしたら再読したいのは『飛行機』かな。これは哀しくて好みの話だった。
新潮社 2003/12

面白かった。
ジャズは全然知らないけど(実はわりと聴いたことあるんだろうけど、曲名とミュージシャンの名前を知らなかったり)、面白かったのでちょっと聴いてみたくなった。いっぱい紹介されてるから(分厚い…)、選ぶのが難しいけど。迷う…。
聴いた後にまた読み返すのも楽しそう。
文藝春秋 2008/12

面白かった!
読み応えがあるし、内容も分かりやすくて厚みがあって、しっかり深い。音楽を聴いた後の満足感に近い読後感があった。
私はあまり…というか、ほとんど音楽を知らないけど、知識がなくても楽しめるし、音楽を聴きたいなーという気分になった。


ここからは本の感想から離れて。
私が好きなアーティストっていうと、B’zにユーミンにサザンで。たまに平井さんとか。たぶんこうやって並べると、この人はあまり音楽に興味がないんだなと思われるんじゃないかな。まあ興味が薄いのかもしれない。ほぼ毎日欠かさずCDをかけてるし、自分ではわりと音楽が好きだと思ってるんだけど。
音楽に限らず、芸術全般に対して言えることだけど、「ほとんど知らない」ということが結構なコンプレックスになっている。そこで時間やお金を費やして頑張って鑑賞するほど切実ではないから、結果的にずーっとコンプレックスが続いている。直接触れれば(聴いたり見たり観たり読んだりすれば)、感動もするし好きなんだけどなあ。
詳しい人が書いた批評とか感想とかを読むと、ちょっとだけそのコンプレックスが和らぐような気がするし、ちょっとだけ知識も増えるから、それで書評とか読むのが好きなのかもしれない。
まだ画像が出ないらしい…。

昨日ネット書店から「発送しました」メールが着たのに、まだ届かない。都内から我が家なら普通は翌日に届くんだけど、この書店で頼むとなぜかいつも1日遅れ。
どの書店も一長一短あるし、まあどうせ届いても読む前に積むから1日ぐらい遅れてもいいやって普段は思ってるんだけど。

次の週末にじっくり読もう……。
霜島ケイ 小学館 2009/01

再読のはずなんだけど、記憶力に問題があるので新鮮に楽しめた。
やっぱり面白い…。
晴明との出会いの場面はビジュアル的にも美しくて、アニメで見てみたいなーとか思った。
新潮社 1999/07

気軽に読めて、ためになったり感心させられたり。変なラブホとマンションの名前を募集したりしていて遊び心があるところがいいなあ。こういうのは10年経っても変らない面白さだと思う。
新潮社 1992/05

コロッケが美味しそう~。
あとステーキが好きな人ならステーキも食べたくなるかも。私はステーキを食べたいと思ったことがないからなあ…。

味わい深く、興味深い話題が多かった。
貧乏の話はいまの時代にぴったり…というか個人的な事情でいまの時期に読めてよかったなあと。
不幸自慢(私はよくやってしまう)は楽しいものじゃないけど、貧乏自慢は楽しいと思う。もちろん好きで貧乏になるわけじゃないけど。
講談社 1989/11

クリスマスに読もうかなと思っていたのだが、結局こんな中途半端な時期に…。
かわいらしい話で童話としても面白かったけど、なにより作者の持っている独特のユーモアが前面に出ているという点で楽しめた。ちょっと笑えて、あたたかい気分になれる。クリスマスにぴったりな作品。

ふわふわ

2009年3月15日 読書
講談社 2001/12

最初はやわらかなイメージを楽しむだけの絵本かな、と思っていたのだが、短い文章の中に深いものがある。
たぶん速読とか斜め読みをしたら、まったくよさが分からない作品だと思う。さらっと流してしまえば、なんていうことのない内容で、「ほのぼのとした気分になれた」とか「比喩がよかった」という好意的な感想になったとしても、表面的なものになってしまうんじゃないかと。
静かな部屋で一気に集中して読むのがベスト。なんていうか、いかに文章に引き込まれ、浸ることができたかが、この作品を楽しめるかどうかの分かれ目になるというか。
作品世界の深さを味わい、リラックスした気分になれれば、べつに難しいことは考えなくていいと思う。絵本だから。
新潮社 1989/10

このエッセイとは何の関係もない話。
作家名はフルネーム、敬称略で書くのが好きだ。かえって「村上さん」なんて書くのは馴れ馴れしい感じがする。かといってブログで「村上先生」というのは行き過ぎという感じがする。ご本人宛にファンレターでも送るなら「村上先生」でいいと思うけど。
ネットなどで名字呼び捨てで「村上」と書かれているのを見ると、「なにを偉そうに」と思ってしまう。なんていうか、失礼で乱暴な感じがしてしまう。
まあ評論だったら、偉そうなぐらいでちょうどいいと思うけど。遠慮しながら書いたら、客観性に欠けて、追従みたいな記事になっちゃいそうだし。
「春樹」なら呼び捨てでも気にならない。「龍」と区別しやすくする意味合いもあるし、フルネームと同じく「ブランド名」みたいなイメージがある。ちょっとした愛称みたいなイメージもあるのかもしれない。「ハルキさん」とかも同じ理由で気にならない。
これは同時代の作家で、しかも村上という名字がわりとよくあるからという事情もあるかもしれない。
夏目漱石や森鴎外をフルネームで書かないときは、「夏目」や「森」という呼び方より「漱石」と「鴎外」のほうが多いような気がする。これが太宰治や芥川龍之介なら「太宰」、「芥川」とするほうが一般的だと思う。まあいきなり「治」と書かれても誰のことだか分からないだろうし…。

こういうのは個人的な感覚と趣味の問題だろうけど。


ちなみに「北方」はいつも呼び捨てで書いてる。
親しみのわく人柄なので、なんか呼び捨てにするのが自分なりの愛称みたいな…。
BL作家を「○○さん」と名字で書くことが多いのは、同年代の女性作家さんが多そうで、しかも同じ趣味の人という親近感があるせいかもしれない。
こう考えてみると、統一性がないなあ。
感覚と趣味なんてものは、えらく自分勝手なもので……。

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